by アニコム 鳥ヲタクチーム 2018.07.23
文鳥は、とてもコミュニケーション能力の高い小鳥です。話しかければ元気に返事をしてくれますし、ずっと肩の上に乗っていたり、ときには手の平で眠っていることもあります。
最近ではいろいろな品種も増えてきて、小さく愛らしい姿でわたしたちを楽しませてくれます。 眺めるだけでも十分愛らしいのですが、手乗り文鳥のように触れ合えることも魅力的ですよね。
今回は、トリビアも含め、文鳥と一緒に暮らす際のマメ知識をお伝えします。
文鳥ってどんな鳥?
文鳥はインドネシアの固有種です。学術分類は「スズメ目カエデチョウ科」に属します。日本には江戸時代初期に輸入されたと伝えられています。
体の大きさは15cm前後くらいで、それほど大きな鳴き声を出すこともなく、マンションでも安心して飼育できます。
また、頭が良く、他人と家族を区別したり、感情を察知したりするといわれています。
かわいらしい見た目に反して気が強く、時には自分より大きい子にも向かっていったり、飼い主が他のものをかわいがっていると焼きもちを妬いたりと感情表現も豊かです。いろいろな表情をみることができて、毎日、飽きることがありません。
文鳥は遊ぶのが大好きなので、時間を作ってケージから出してたくさん遊んであげましょう。そして日が暮れてきたら布などをかぶせて、朝までゆっくり眠らせてあげてください。
お迎えするのは雛or成鳥?
文鳥と一緒に暮らしたい!となったら、ペットショップやブリーダーさんからお迎えすることが多いでしょう。
その際、お迎えする文鳥さんは以下のどちらかになります。
さし餌(※1)が必要な雛
一人餌(ひとりえ)(※2)になっている幼鳥~成鳥
①の場合、飼い主が親鳥の代わりに「さし餌」を与える必要があります。さし餌はその子の成長度合い、食べ具合、体重に応じて1日に与える回数や量を調整します。
しっかり様子を見ながら行わなければいけないので、仕事や学校などでさし餌の時間が取れない方は、②の一人餌の子をお迎えしましょう。
「雛から育てないと手乗りにならないのでは?」と思うかもしれませんが、お店やブリーダーさんからお迎えする子のほとんどがさし餌で育てられているので、一人餌に上がりたての幼~若鳥なら手乗りになる可能性は高いでしょう。
すでに成鳥になっている子でも、たっぷり愛情をそそいでお世話をすれば手乗りになる可能性は十分あります。
上の写真は一人餌の練習を始めるくらいの幼鳥で、成鳥になるにつれてくちばしと目の周り(アイリング)が赤くなっていきます。
(※1)さし餌:雛用の流動食などを専用の器具で食べさせること
(※2)一人餌:成鳥の食餌をきちんと自分で食べられる状態
健康チェックを欠かさずに!
文鳥は水浴びをするため、飲み水用の水入れのほかに水浴び容器を用意します(せっかく水浴び容器を用意しても、飲み水で水浴びをしてしまうおちゃめな子もいます)。
食餌は主食と、栄養を補助する副食を組み合わせて与えます。
主食は数種の穀物を配合した「シード」、総合栄養食の「ペレット」があります。シードだけではビタミンやミネラル等が不足するため、副食として青菜やカルシウム、ビタミン剤を与えます。
カルシウムとして主流なのがボレー粉(牡蠣の殻を砕いたもの)ですが、文鳥ではごく稀にくちばしにはまって取れなくなってしまう子がいるので、乳鉢等で細かく砕いてから与えると安心です。
雛の時期はもちろん、成鳥になってからも毎日の健康チェックを欠かさないようにしましょう。
<健康チェックのポイント>
顔や肛門周りが汚れていないか
羽を膨らませてじっとしていたりしないか
食欲の有無
ウンチの数や状態はいつもどおりか
何か異常がみられた時はすぐに動物病院に連れて行きましょう。
こんなところがチャーミング! いやしのポーズ「もち」
文鳥ファンの心を惹きつける姿として「もち」と呼ばれるポーズがあります。
リラックスしてゆったりと過ごしていると、脚をカラダの中に隠すようにして座ります。小さくて愛らしい文鳥がまんまるになっている姿は、まるで鏡餅のよう。ただでさえかわいらしい文鳥がさらに愛らしく感じられ、その姿にとりこになる飼い主が続出しています。
残念ながら画像はありませんが、私が小学生の時に飼育していた文鳥が、よく私の手の中でふっくらと羽を広げて「もち」姿を見せてくれていました。その姿を見て私は「なんてカワイイんでしょう!」と夢中になっていました。
「もち」は文鳥がリラックスしている時にしか見せない姿です。「もち」姿を見せてくれるということは、文鳥が飼い主のことを信頼しているサインといえるかもしれません。
スキンシップが大好きな尽くしてあげるタイプの人にぴったり!
このように賢くやんちゃで遊び好きな文鳥は、体は小さくても存在感のある鳥さんです。
信頼している人の手のひらにスッポリおさまってくつろいだり、怒った時にはくちばしで人の手の皮をねじるようにつねったりと、肝が据わっていて物怖じしない面もあります。
日頃から優しくなでたり、話しかけたりスキンシップをたくさんとることで、素敵な信頼関係が築けるでしょう。
雛を育てるには、羽毛が生えそろっていなければ30~32℃、生えそろってから一人餌になるまでは28~30℃に保温します。
これからの時期は温度管理もしやすく、また乾燥に弱い雛を育てるのにはぴったりな気候です(クーラー等で冷えないように注意!)。
日に何度もさし餌をするのは手間がかかりますが、その分手乗りになりやすく貴重な経験もできます。
ぜひ、雛からお迎えして、大きく口を開けてごはんをねだる仕草や、たくさん食べてお腹いっぱいで眠る姿、指に乗った時の足のぬくもりなど魅力をたくさん感じてみてください。きっと文鳥の虜になることでしょう。
写真提供:カフィちゃん、ポーちゃん、ランちゃん
【鳥種データ】
体の大きさ:★☆☆☆☆
スキンシップ:★★★☆☆
声の大きさ:★☆☆☆☆
※アニコムの鳥ヲタクによる設定です
てつさん
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