まっ白&ふわふわで大人気!シマエナガの特徴・かわいいポイント・会える場所を解説

by 佐藤 華奈子 2023.01.31

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SNSで注目され、たちまち大人気になった野鳥・シマエナガ。まっ白でふわふわな姿から「雪の妖精」とも呼ばれる愛らしく可憐な野鳥です。あまりのかわいらしさに一目見ただけで惹きつけられる人も後を絶ちません。話題のシマエナガは一体どんな鳥なのか、特徴やかわいいポイント、会える場所について解説します。


シマエナガってどんな鳥?

シマエナガは北海道に生息する野鳥。分類上はスズメ目エナガ科の「エナガ」という鳥の亜種です。全長(クチバシの先から尾羽の先までの長さ)はおよそ13.5㎝、体重はわずか8gほど。日本で2番目に小さい鳥の仲間になります。背側には黒や茶色の羽が混じりますが、お腹側と顔はまっ白です。尾が長いことが特徴で、体(クチバシの先から尾のつけ根まで)とほぼ同じ長さになります。エナガの名前は、尾羽が長く丸い体型が柄杓(ひしゃく)に例えられ、柄が長いという意味でエナガと呼ばれるようになったといわれています。


渡り鳥ではなく「留鳥(りゅうちょう)」といって年間を通して北海道で過ごします。夏は山奥で子育てをして、冬が近づくと市街地のそばまで飛来します。主に虫を食べているほか、樹液をなめることも。子育てはつがいで協力して行い、父母ともに巣の中のヒナに食事となる虫を運びます。さらに親鳥以外の大人の鳥も虫を運び、子育てをよく手伝うことが知られています。


冬になると、防寒のために羽毛が空気を含みふわふわに。ただまっ白でふわふわなだけでなく、つぶらな瞳に短いクチバシ、丸い体型でとても愛らしく、SNSを中心に話題になりました。写真集やグッズも販売され、キャラクターも数々誕生するなど、今ではかわいい野鳥の代表格となっています。


シマエナガのここがかわいい!3選

シマエナガに興味を持ったら知っておきたいかわいいシーン3選を紹介します。


1.枝にとまる姿

シマエナガといえば、正面から見たときのまっ白でふわふわな姿が有名です。鳥の中では丸に近い体型をしていますが、冬はよりふっくらと見えます。これは太ったのではなく、冬毛に空気を含ませて体を暖かく保っているから。羽毛を膨らませて枝にちょこんととまっている姿は、まさに雪の妖精のようです。このかわいらしい姿は冬限定。夏は冬のようにふわふわではなく、ややすっきりした容姿に変わってしまいます。


2.ホバリング

ホバリングとは、羽ばたきながら空中で一時停止をする飛び方のこと。ホバリングを行う鳥としては、花の蜜を吸うハチドリ類が有名です。そのほか日本の野鳥でホバリングをする鳥としてカワセミやメジロなどが知られていますが、決して多くはありません。そんなホバリングを、シマエナガもすることがあります。なんと樹液がツララになっているところで、ホバリングしながら舐める姿が観察され、動画や写真にもおさめられています。小さな体で懸命に羽ばたいている姿も健気でかわいらしいです。


3.シマエナガだんご

シマエナガのヒナが並んで枝にとまり、体を寄せ合っている様子は「シマエナガだんご」と呼ばれています。本州のエナガのヒナが同じ行動をしている様子が愛好家の間で「エナガだんご」と呼ばれていたことに由来します。これは巣立ったばかりでまだ上手に虫を取れないヒナたちが、枝の上で体を寄せ合って親鳥が虫を運んでくるのを待っているところです。大半の野鳥は巣立った後は兄弟でも近づくことはなく、一定の距離を保ちます。この様子はエナガやメジロといった一部の鳥でしか見られない光景です。シマエナガは一度の出産で7~10個の卵を産むので、多ければ10羽ほどのヒナが体を寄せ合っている様子が見られます。


シマエナガはどこで見られる?

シマエナガは北海道に生息する鳥なので、道内でしか見ることができません。しかも人里の近くにやってくるのは秋から冬の間だけ。この間は公園や神社など、都市部でも自然が豊かな場所にやってきます。あらかじめ見られる公園などを確認して足を運べば、その姿を見られる可能性があります。特徴的な「ジュルル」という鳴き声もヒントになり、この鳴き声が聞こえてきたら近くにいることがわかります。


ただ野鳥のため、行けば必ず見られるということはなく、1〜2回で見ることは難しいかもしれません。また人の近くまでは来ないうえ、とても活発に飛びまわるので野鳥の撮影に慣れている人でも撮影が難しいというほどです。どうしても会いたいときは、現地で観察している方によく見られるスポットを詳しく聞いたり、ガイドをお願いしたりして確率をあげましょう。


シマエナガとエナガのちがいは?

シマエナガはエナガの亜種と説明しました。亜種とは、同じ種が住んでいる地域によって特徴が明らかに異なる場合にさらに細かく分類したもの。日本のエナガは生息地によって4つの亜種に分けられ、シマエナガはその中のひとつです。


シマエナガとほかのエナガの生息地以外のちがいは、顔の模様です。シマエナガの顔はまっ白ですが、ほかのエナガには顔にまゆげのような形の黒い部分があります。


ほかの地域のエナガは平地や山地の林や自然が多い公園、神社などにいて、都市部でも自然豊かな公園などでその姿を見ることができます。シマエナガと同じく「ジュルル」という地鳴きが特徴です。鳴き声を調べて聞いておくと、近くにいることがわかりやすいでしょう。


シマエナガを飼うことはできる?

残念ながらシマエナガは野鳥のため、家庭で飼育することはできません。野鳥の飼育は「鳥獣保護管理法」という法律で厳しく制限されています。傷ついた野鳥を許可なく保護することも違法となります。


まとめ

シマエナガはエナガという鳥の仲間ですが、まっ白な顔はシマエナガならでは。このまっ白な顔に短いクチバシ、丸い体、ふわふわの羽毛と、かわいい要素が詰まった小鳥といえます。ただ残念ながら、シマエナガを飼うことはできませんし、その姿を見ることも秋冬の北海道でしか叶いません。身近なようで遠い距離感も、惹きつけられる理由のひとつなのかもしれません。シマエナガの仲間のエナガは、本州から九州にかけて国内に幅広く生息しています。自然が豊かな場所に行けば会える可能性があるので、こちらもぜひ観察してみてください。


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コメント1

狗巻 棘さん

最高に可愛い💞

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