ミーアキャット飼育日誌(25)かかりつけ医み~つけた!(み~たん)

2019.07.26

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み~たんが、ある日突然嘔吐!動物病院に行きたいのに、かかりつけ医を決めていなかったから、さあ大変。エキゾチックアニマルにとって課題となる動物病院選び。さて、無事に診察は受けられたのでしょうか?

突然の嘔吐

「ヒーーーッ、ヒーーーッ。」み~たんの苦しそうな声。ドキッとして振り向くと、み~たんが頭を下に向け、ついさっき食べた物を嘔吐する姿が見えました。食後すぐ激しく運動していたので、胃がビックリしてしまったのかもしれません。


幸いにも、嘔吐後も元気と食欲はあったので、注意しながらしばらく様子をみてみることにしました。しかし、その後も断続的に一日一回程度の嘔吐が続き、とうとう空腹時にはうっすら血の混じった胃液や、水を飲んだ刺激で嘔吐するまでに悪化。


「まずい。早いところ動物病院に連れて行かなくては…」とさすがに私も焦ってきました。

エキゾチックアニマル共通の課題

しかし、肝心の行く当てがありません。なぜなら、これまでみ~たんは予防目的でしか通院したことがなく、それも犬猫診察メインの動物病院だったのです。


本当は、私が早いうちにかかりつけ病院を決めておくべきでしたが、「エキゾチックアニマル専門病院であっても、ミーアキャットの診察経験はまだまだ少ないんだろうな…。」という漠然とした不安があり、病院選びを先延ばしにしていたツケが、突然回ってきてしまいました。

ワラにもすがる思い

ダメ元で、予防目的で通院していた新宿御苑前どうぶつ病院に問い合わせたところ、幸いにもエキゾチックアニマルの診療をしている獣医さんがいらっしゃるとのこと。ワラにもすがる思いでミーアキャットを診ていただけるか伺ったところ、「『ミーアキャットを診られるのか』と聞かれたら、『診られません』が答えです。しかし、それでも診させていただけるならば最善を尽くします。」とのこと。安請け合いしないところが逆に好印象。私は「ぜひお願いします!」と急いでみ~たんを連れて行きました。


その獣医さんは、とても丁寧に診察・説明してくださり、処方されたお薬で、胃炎に起因したと思われるみ~たんの嘔吐は無事なくなりました。先生、本当にありがとうございました!!

Cool heads but warm hearts

その獣医さんはミーアキャットを診るのは初めてとのことでしたが、診察を受けている間に、私の不安はどんどん薄らいでいきました。それは、獣医さんの言動の端々から“Cool head but warm heart”が感じられたからです。


私は学生時代に社会福祉を専攻していましたが、ゼミの教授から“Cool heads but warm hearts(温かな心を持ちつつ、冷静な頭脳で解決策を思考すべし)”と度々指導を受けていました。これは近代経済学の父と呼ばれるアルフレッド・マーシャルの言葉で、今も経済学者のあるべき理想の姿を表しているといわれていますが、経済学のみならずさまざまな分野に共通して求められる重要な資質と思います。


まさに小動物臨床においても、冷静な頭脳はもちろんのこと、同様に不可欠なのは温かな人間性だと思うのです。

温もりある「手当て」

法律上、ペットは「物」ですが、飼い主にとっては「心から愛するかけがえのない家族」。だからこそ、動物病院に期待するのは、「物」への「修理やメンテナンス」ではなく、「家族」への血の通った温かな「手当て」。その「手当て」は、治療を受けるどうぶつだけでなく、飼い主の不安や恐れをも癒してくれる力があるのです。


今回、獣医さんがみ~たんに施してくださる「手当て」から、Cool headもwarm heartも自然と伝わってきて、私は「み~たんのかかりつけ医、決定!」と心から思えたのでした。

病める時も、健やかなる時も

み~たんが元気になった後、獣医さんから「み~たんの体調が落ち着いたら、健康診断を兼ねた精密検査を受けることをお勧めします。やはり、健康時の数値や状態を把握しておくことでは大事ですからね。」と言われました。


確かに、健康な状態を知らずして、治療時に適切な判断を下すのは困難です。そこで今回思い切って、み~たんの健康診断を兼ねた精密検査の予約を入れてみました。そんな訳で、次回はみ~たんの精密検査体験記をお届けいたします。どうぞお楽しみに!

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