考えてみよう「飼い主になる」ということ

2018.05.08

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ペットとの暮らしは私たちの生活をより豊かなものにしてくれます。私たちをドキドキ・ワクワクさせてくれる、まさに彼らは「こころの発電所」です。


迎えるペットが家族の一員として唯一無二の存在であるように、「飼い主になる」ということは、ペットにとっても私たちが唯一無二の存在になるということを考えなければなりません。


現状を知る~犬猫の引き取り・殺処分~

まずはペットの引き取り・殺処分数の現状についてご紹介します。


平成28年度に自治体の保健所や動物愛護センターに引き取られた犬猫はおよそ113,799頭でした。そのうち飼い主のもとへ返還されたのは約12%(13,127頭)です。また、譲渡数は約39%(44,259頭)、殺処分数は約49%(55,998頭)でした(環境省自然環境局HPより)。


年々譲渡数が増加し、引き取り数・殺処分数は減少傾向にありますが、まだまだ多くの犬猫が飼い主のもとを離れているのも事実です。


【参照元】
環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況(平成28年度)」


ずっと一緒にいたかったのに…

「引っ越しで飼えなくなった」
「思っていたよりも大きくなった」
「仕事が忙しくなった」


これらはペットを保健所などに持ち込む理由として実際にあったものです。


なかには施設に持ち込まずに、野外に放して飼育放棄してしまうケースもあります。実はこの飼育放棄は不幸なペットを生むだけでなく、さらなる悲劇を引き起こすこともあるのです。


飼育放棄が引き起こす悲劇

奄美群島に属する徳之島には、アマミノクロウサギなどの天然記念物が多く暮らしています。そしてこの島には外来肉食哺乳類は生息していませんでした。


しかし、捨て猫や放し飼いの猫が野生化し繁殖することで、猫による希少種への捕食の被害が深刻化しています。


現在、徳之島では被害の軽減を目指し、捕獲・不妊去勢・譲渡の実施や飼い猫条例の制定をすすめ、飼い猫の適正飼養を促しています。


このようにペット由来の外来種が自然環境の破壊につながることもあるのです。


ペットは家族の一員

飼育放棄により、罪のないペットたちが悪者扱いされることがあります。一度は愛する家族として迎えられたペットが、自然環境の破壊に加担するきっかけを作ったのは私たち人間です。


ペットにとって頼れるのは飼い主だけ。そのことを忘れずに、家族の一員として愛情を注ぎ、最後まで寄り添う覚悟と責任を持ってペットを迎えましょう。


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