マイクロチップは、どうぶつの“身元証明書” ~動物愛護週間 啓発活動レポ~

by PAWチーム 2022.11.10

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アニコムには、有志社員による「PAW(Project Animal Welfare)」というプロジェクトチームがあります。
「どうぶつを幸せにしたい!」「殺処分ゼロを目指したい!」という想いから、動物愛護や動物福祉にかかわる活動をしています。


その一環として、2013年から埼玉県保健医療部生活衛生課の職員や、「彩の国動物愛護推進員」(埼玉県で動物愛護活動を行うボランティア)の方々と、JR浦和駅で動物愛護週間の啓発活動を行っています。


第9回となった今回のテーマは、「マイクロチップは、どうぶつの“身元証明書”」。
皆さんは、2022年6月に改正動物愛護法が施行されたことはご存じでしょうか?


この法律により、ブリーダーやペットショップなどの「第一種動物取扱業者」は、犬猫へのマイクロチップの装着・登録が義務化されました。一方で、一般の飼い主は努力義務とされています。

ところで、「マイクロチップの装着」と聞いて、そもそもマイクロチップとはどのようなものなのか、装着することで身体に問題はないのか、と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?


この記事では、啓発活動当日の模様をご紹介しつつ、マイクロチップの概要やメリットについて考えてみたいと思います。

そもそもマイクロチップとは?

マイクロチップは、直径約2㎜、長さ約8~12㎜のカプセル状で、どうぶつの身体に埋め込んで装着します。チップには15桁の数字が記録されていて、専用の器具でその数字を読み取ることができます。飼い主の情報を指定登録機関のデータベースに登録することで、マイクロチップの番号と情報が紐づけされ、どうぶつの身元を明らかにすることができます。


品種や健康状態にもよりますが、犬は生後2週齢、猫は生後4週齢頃から装着可能で、動物病院などで専用の注射器(インジェクター)を使用して装着します。


装着費用は病院によって異なりますが、数千円ほどかかる場合が多いです。それに加えて、情報の登録手続きに別途1,000円(オンラインの場合300円)かかります。


マイクロチップの装着には、大きく3つのメリットがあります。


1.すぐに飼い主がわかる
 迷子、災害等でどうぶつと離ればなれになっても、すぐに飼い主がわかります。ただし、GPS機能はついていません。
2.耐久性が高い
 迷子札よりも耐久性が高く、脱落しないため安心です。耐久年数は30年ほどで電池不要のため、どうぶつの生涯にわたって使用できます。
3.盗難・遺棄の抑止
 飼い主情報の登録により、盗難や遺棄の抑止力になることが期待されます。


【関連記事】
マイクロチップ情報登録制度 | 犬と猫のマイクロチップ情報登録 (env.go.jp)
マイクロチップの義務化?動物虐待の厳罰化。その他どう変わる? 動物愛護法改正を解説!|anicom you(アニコムユー) (anicom-sompo.co.jp)

2年ぶりのイベント開催!

ノベルティを配布する様子

啓発活動当日の9月14日はお天気も良く、たくさんの人が行き交う絶好のイベント日和となりました。お手伝いに来てくれた埼玉県のマスコット「コバトン」もノリノリの様子!


コバトンと記念写真

イベントは2年ぶりの開催となりましたが、新型コロナウイルス感染予防のため、例年よりも人数を縮小のうえ、マスクの着用と、こまめな手指消毒を徹底し、十分に対策をとりながら実施しました。


配布したノベルティ

配布したノベルティは、このイベントのためにイラストを書き下ろしたキャッチーなデザインのクリアファイルや、マイクロチップの概要を記載したポストカードなど。
ポストカードの二次元コードを読み込むと、マイクロチップの装着義務化の背景となった改正動物愛護法についての記事が読める仕様になっています。また、実寸大のマイクロチップの絵を掲載することによって、実際の装着をイメージしやすいように工夫しました。


集合写真

イベントでは、多くの方が足を止め質問されたり、ノベルティを受け取ってくださったりと、活動に興味を持ってくださった様子でした。マイクロチップについて、一歩ずつ皆さまに知っていただくことができていると感じ、非常に嬉しくなりました!


引き取られた犬90%、猫77%が所有者不明

  • グラフ1
  • グラフ2

(令和2年4月1日~令和3年3月31日 環境省 統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」より抜粋)
環境省_統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」 [動物の愛護と適切な管理] (env.go.jp)


令和2年(2020年)4月1日~令和3年(2021年)3月31日の間に、自治体の保健所や動物愛護センターに引き取られた犬猫のうち、犬90%、猫77%が所有者不明となっているのが現状です。マイクロチップを装着することによって、こうした身元のわからない犬猫が1頭でも減っていくこと、また、終生飼養の意識向上へつながることを強く願っています。


ずっといっしょにいるために

ずっといっしょにいるために

日本は災害大国のため、いつ何が起こるかわかりません。もし、迷子や災害などによってどうぶつと離ればなれになってしまっても、マイクロチップがあることで、飼い主の元に帰って来られる可能性が高まります。


また、ペットを飼育することの責任を受け止めてもらうことで、少しでも幸せな命を増やし、無責任な行動を減らせるようにできたらと思っています。
今後もより多くの方に動物愛護について関心を持っていただけるよう、様々な啓発活動を続けていきます。


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