環境エンリッチメントってなんだろう?

2018.03.01

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みなさんは「環境エンリッチメント」という言葉をご存じでしょうか?


飼育動物の福祉と健康を改善するために、動物の本能的な行動を引き出せるような飼育環境を整える取り組みのことです。近年、動物園や水族館では積極的に行われている取り組みですが、私たちの暮らしに取り入れることも有益だと考えられています。


環境エンリッチメントの種類

「環境エンリッチメント」は具体的に「①空間 ②採食 ③社会 ④感覚 ⑤認知」の5つに分類することができます。


①空間
木に登る、泳ぐなど動物の行動特性に配慮した空間を作ります。


②採食
野生では食事をするのも一苦労! その苦労を再現することも環境エンリッチメントです。


③社会
群れを作ったり、他の動物と接触したり、動物本来の「社会性」を再現します。


④感覚
飼育環境を固定せず、「音」や「匂い」など五感に刺激を与えるように環境を変化させます。


⑤認知
複雑な装置や遊具など、動物自身が思考できる環境を作ります。


動物園や水族館で行われていること

実際に行われている環境エンリッチメントのひとつとして、樹上で生活するように能力が発達したオランウータンのために、高さ17メートルの場所を移動できる空間を作った動物園があります。「狭い空間に閉じ込められている」という感覚が薄れた彼らは、とてものびのびとした姿を見せてくれます。


また、動物園や水族館で環境エンリッチメントを実践することで、常同行動(※)の減少といった効果もあげられています。


※常同行動:同じ行動を繰り返すこと。一般的にストレスが原因だと考えられています。


具体的にはどんなこと?

私たちも、一緒に暮らすどうぶつのために環境エンリッチメントを実践することができます。例えばネコちゃんの「採食エンリッチメント」では、フードを隠したり、あえて取りにくい容器に入れて与えたりすることで、飼育下ではなかなか得ることのできない、「猫本来の獲物をとる刺激」を補うことができます。


環境エンリッチメントを実践しよう!

もちろんワンちゃんやネコちゃん以外の動物にも、環境エンリッチメントは適用できます。


例えば、私が一緒に暮らしているフクロモモンガは夜行性で樹上性です。その特性を考えて、部屋の高い場所に足場を作ったり、常夜灯の状態で部屋をお散歩できるようにしたところ、ケージの中だけでは見ることのできない生き生きとした姿を見せてくれるようになりました。楽しそうなモモンガたちを見ると、私も幸せな気持ちになります。


人と動物の幸せな暮らしのために

「環境エンリッチメント」について考えることは、どうぶつ種そのものをより深く理解することにつながります。一緒に暮らす子がどんなどうぶつであるのか、今一度考え、毎日の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。


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