by PAWチーム 2022.01.18
アニコムには有志社員によって構成された「PAW(Project Animal Welfare)」というプロジェクトがあります。「どうぶつを幸せにしたい」という想いから、動物愛護や動物福祉にかかる活動を行っています。
PAWのチームの一つである動物介在活動チームでは、動物介在活動の普及を目的に活動団体の見学やインタビューを実施しています。動物介在活動とは主に、「動物介在療法」「動物介在活動」「動物介在教育」の3つに分類され、国内では総じてアニマルセラピーと呼ばれることが多いです。今回は、動物介在教育を行っている一般社団法人マナーニ様(以下マナーニ)の「動物介在学習プログラム」を見学した様子をレポートします!
【関連記事】
ワンちゃんが元気をお届け!動物介在活動の魅力 ―前編―
ワンちゃんが元気をお届け!動物介在活動の魅力 ―後編―
マナーニの活動を紹介します!
マナーニは、『犬を通じて、子どもたちに「きもち」の「まなび」を』をコンセプトに小学校低学年の「生活科」「道徳科」の授業で、ワンちゃんを介在した授業「こども笑顔のラインプロジェクト」を実施している団体です。
2014年に「こども笑顔のラインプロジェクト」の事業が、文部科学省・環境省の後援を受け、全国の小学校を対象に、授業内で活動を行っています。動物愛護だけでなく、他人や弱者そして自分自身の命への理解と尊重を目指すその試みは、2020年、日本SDGs協会により「4.質の高い教育をみんなに」の項目において事業認定されました。今までに訪れた学校は93校、6,585名が本活動に参加しています。(※2021年1月13日現在)
では実際にどんなことを行っているプロジェクトなのでしょうか?
「こども笑顔のラインプロジェクト」とは?
「こども笑顔のラインプロジェクト」は、「座学」と「ふれあい」の授業で構成されています。専門的なトレーニングを積んだ学習介在犬(以下、介在犬)とふれあう経験をすることによって、「命の温かさや大切さ」「どうぶつへの思いやり」「責任感」「他人を思いやる気持ち」などを学んでほしい、そういった目的を持った体験的な学習です。
このプロジェクトを通して具体的に子どもたちに目的をどのように伝え、感じてもらうのか。実際に「ふれあい」学習に参加して感じたことをレポートします!
早速授業がスタート!!
この日は、1年生の「生活科」の授業での学習。クラスごとの実施ため、今日は3クラス3回の実施です。(※現在はコロナ感染予防対応のため、1クラスを2つに分けてのイレギュラー体制で授業を行っています。)講師はドッグトレーナーの須﨑先生が務めます。まずはみんなで1つの教室に集まって、「ワンちゃんのことを知って、仲良くなるコツをつかもう」と学習の目標を読み上げます。
次に、須﨑先生と3つの約束をします。
「①大きな声を出さない②急に触らない③急に走らない」を子どもたちと声に出して読み上げ、仲良くなるための準備をします。この時、ハンドラーさん(介在犬の飼い主様)と介在犬は控室でスタンバイ。今日を楽しみにしていた子、どうぶつが苦手な子、みんなソワソワした様子です。最後に、「⼈とワンちゃんの時間の進む速さの違い」を学ぶため、⼀般的な速度時計と6倍速で動く時計で、それぞれの速さの違いを確認します。そして、いよいよ介在犬たちの登場です!
今回の授業に参加する介在犬は5頭です。介在犬をそれぞれのハンドラーさんが紹介し、その場で特技も披露します。「体の大きいワンちゃんと、小さいワンちゃんがいるんだね!」「ワンちゃんは今おやつを目で探していたかな?鼻を使って探していたかな?」など子どもたちに問いかける須﨑先生。ワンちゃんにも個性があるよね、と優しく教えていました。それぞれ得意技を披露するワンちゃん達に、子どもたちは興味津々。「すごい…!」とつぶやく声も聞こえ、とても和やかな雰囲気です。
ワンちゃんの紹介が終わった後は、スムーズに授業が行えるようクラスを2グループに分けて「座学」と「ふれあい」に続きます。
後編では、「座学」と「ふれあい」を通して、子どもたちが具体的にどのようなことを学び、感じているのかをお伝えします!
後編はこちら▼
子どもとワンちゃんの未来をつくる「こども笑顔のラインプロジェクト」とは? ー後編ー