by アニコム犬オタクチーム 小牧 2018.04.20
丸みを帯びた、まるで毛玉のようなふわふわのシルエット。好奇心旺盛で、活発に動くふわもこの姿は、なんともいえない魅力です。
今回は、ポメラニアンのルーツや一緒に暮らす時のポイントをご紹介します。
ソリ犬や牧場犬として活躍していた!?
ポメラニアンのルーツについては諸説ありますが、祖先はロシアのサモエド族のソリ犬として活躍していたサモエドで、サモエドから生まれたジャーマン・スピッツという犬種を小型化したといわれています。
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もともとは、外敵から牛や羊を守る役割で飼育されていて、名前の由来は東欧のポメラニア地方で繁殖をしていたことにちなんでつけられたといわれています。
アニコムの「家庭どうぶつ白書」によると、平均体重が一番小さい犬種はポメラニアンでした。そんなポメラニアンが外敵から牛や羊を守ることができたのか、疑問に思いますよね。
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家庭どうぶつ白書「犬の品種ごとの体格と年間診療費」
実は、1700年代のポメラニアンは14~23kgほどの大きさで作業犬として活躍していました。それを現在のように小型化したのが、英ヴィクトリア女王です。
1840年代、ポメラニアンを気に入った女王が、ウィンザー城の広大な犬舎で小型化したとの記録が残っています。そして、第一回クラフトショー(ドッグショー)でヴィクトリア女王のポメラニアンが優勝し、瞬く間に人気犬種となったのです。その後、色々な犬種との交配を繰り返すことで小型化をし、さまざまな毛色が誕生していきました。
日本にやってきたのは明治初期といわれていて、現在まで常に定番の人気犬種として愛されています。
ポメラニアンと上手くつきあう方法
1.とても勇敢な性格です
体は小さいけれど、ソリ犬の血が騒ぐのか、臆することなく果敢に立ちむかう勇敢さが特徴のポメラニアン。自宅周辺で不審な音がした…などという時は、すぐに様子を見に走り、一生懸命に吠えがちです。
そのため、吠えてもすぐに止められるよう、しつけを根気よく行いましょう。
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2.運動について
祖先はソリ犬や作業犬なので運動することが大好きです。また、外出すれば家の中では聞けない音、嗅げないにおい、出会えない生き物に触れられ、刺激を得ることができます。10分~15分程度を1日に2回、外に連れ出してあげるのが理想です。
悪天候で外出できない時には、家の中でボールやかくれんぼで遊んであげるのも良いでしょう。ただし、フローリングのお宅はまず、滑って転ばないように、足裏の毛を切り整えて、飼い主は靴下を脱いでから遊びましょう。
ふわふわのお手入れ方法
ポメラニアンの魅力のふわふわとした毛並みを維持するためには、ブラッシングやトリミングなどのこまめなお手入れが必要です。
特に、被毛が擦れる脇、股、耳の付け根のフェザーに毛玉ができやすいので、お散歩の後などタイミングを決めて、毎日毛をといてあげましょう。もし毛玉ができてしまったら、無理に引っ張らず、切り取るようにしてください。
抜け毛を放置すると毛玉ができるだけでなく、通気性が悪くなり皮膚病の原因になることがあります。被毛のためにも、皮膚のためにも、毎日ブラッシングを続けましょう。
写真のように短くカットするスタイルを楽しめるのもポメラニアンならではですね。毛が短くなると不思議とあどけなさが出てきます。そのかわいらしい写真でSNSから火がつき世界中で人気になったポメラニアンもいます。
どうしても毛玉ができてしまった時には、思い切って短いスタイルにチャレンジして、違う表情を見てみるのもいいかもしれませんね。
肥満に要注意!?
ふわふわの毛はとてもかわいいのですが、それゆえに肥満に気づきにくいともいえるポメラニアン。
ペット保険のアニコムが保険金請求のデータをもとに作成し公開している「アニコム家庭どうぶつ白書 2017」によると、ポメラニアンには、循環器疾患、呼吸器疾患、肝・胆・膵疾患、筋骨格系疾患が犬全体平均を上回っており、注意が必要な疾患といえます。ここでは、ポメラニアンに多い病気で、特に肥満に関連していると考えられる疾患を紹介します。
【関連リンク】
アニコム家庭どうぶつ白書2017「品種別の統計 ポメラニアン」
■膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼とは、ワンちゃんの後肢にある膝蓋骨(膝にあるお皿のような骨)が正常な位置から内側、または外側に外れてしまう状態をいいます。本来のお皿がはまるべき溝が、生まれつき浅いことで発症しやすい遺伝的素因による先天性と、肥満や、転んだり滑ったりして発症してしまう後天性とがあります。 後天性については、床材を変えたり足裏の毛をケアすることで予防ができますね。
■気管虚脱
気管虚脱とは、気管が本来の強度を失って押しつぶされたような形に変形し、呼吸に障害を起こす病気です。小型犬に多い疾患で、中高齢のワンちゃんに多くみられますが、若齢のワンちゃんも発症します。はっきりとした原因は明らかになっていませんが、遺伝や肥満・老化などが関係していると考えられています。
また、高温環境や興奮、ストレスなど、過呼吸を引き起こす状況も発症の要因となるといわれています。ガーガーとアヒルのような咳が聞こえたら要注意ですので、早めに動物病院で診療を受けましょう。
このように肥満が関係しているといわれる疾患があり、また、ポメラニアンは肥満に気づきにくいという特徴があります。普段から体をよく触り、肥満かどうかチェックすることがとても大事です!毎日、体を触って愛情を伝えて病気も予防しましょう。
【関連リンク】
どうぶつ親子手帳「膝蓋骨脱臼」
どうぶつ親子手帳「気管虚脱」
ポメラニアンの魅力、伝わりましたか? これからわんちゃんをお迎えしたいと考えている方は、ぜひポメラニアンとの生活も考えてみてくださいね。
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