2018.11.22
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皆さん、こんにちは!ネコ好きアニコム社員のマリです。
2017年5月から約1年半に渡ってお届けしてきた「保護猫アメと里親マリの肉球記」、次回を持ちまして連載終了となります!
今回はいろいろあったこの1年半を振り返るとともに子猫だったアメの迎えかたに、ひとつだけ心残りがあるので、最後に小寺先生に聞いてみようと思います。
なかなか、慣れなかった先住猫のココとソラ
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先住猫のココとソラは2頭が子猫の時代から一緒でした。そこに保護猫のアメを迎えました。2頭にとってはじめての赤ちゃん猫で、どう接すれば良いのかわからないのか、とても緊張していた様子でした。
とくにソラはずっと末っ子の甘えん坊だったので、しばらく隠れたり威嚇したりして(写真のようにw)、なかなか慣れてくれませんでした。そればかりか、吐いてしまうこともあり、かなりストレスをかけてしまったようです。
私も赤ちゃん猫を育てるのが初めてで、何をどうしたらよいのかわからず、小寺先生に赤ちゃん猫を育てるために大切なコトを聞いていました。
【関連記事】
保護猫アメと里親マリの肉球記(1)~子猫のアメがやってきた!~
子猫の性格を決める、社会化期
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最初の頃のアメは、小さい箱の中でゆっくり休んでいましたが、成長するにつれベッドに上るようになり、気付いたら私の枕元で寝ていました。いつの間にか人に慣れて、人と同じようにベッドで寝る姿をみて驚きました。今では、寝る時にはどんなに暑くても必ずベッドにきて一緒に寝る甘えん坊なところを愛おしく思っています。
その頃にはココとは一緒に寝るようになりましたが、どうしてもソラとは相性がよくなく…ただ、当初のようにソラが吐いたりすることはなく、1日一回はケンカ遊びをするくらいまで距離が近づきました。
お互いにこのくらいの距離がちょうどいいのかも、と今では思えますが、その頃は、アメに慣れるまでの時間が、それぞれに違う理由がわかりませんでした。
結局、ココは1ヶ月、ソラは2ヶ月かかったのですが、その違いについては、「子猫が社会に慣れる社会化期のポイント」を通して小寺先生に教わりました。
【関連記事】
保護猫アメと里親マリの肉球記(4)~猫の性格は社会化期に決まる!?~
最後の「教えて小寺先生!!」
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この「社会化期」と呼ばれる生後2~7週目を過ぎて、やんちゃにもなり、すくすくと育った3頭の猫たち。
それでも心残りに思うのは、最初の段階でこの子たちが徐々に距離を縮めていけるようにすればよかったのかな?ということです。
先住猫にとってはストレスになっていたようだし、保護されたアメにとっても、最初から先住猫と一緒に生活をさせてよかったのか、やはり3頭が距離感をはかれるように、隠れる場所を作ったりもっと工夫をしてあげるべきだったんでしょうか!?
最後に教えて、小寺先生!!
ストレスを感じて病気になることも
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次回が最終回は寂しいですが、それだけアメちゃんも立派な成猫に育ったということですね!
マリさんは少し後悔しているようですが、まずはここまで病気もなく成長できているので、育て方は間違っていなかったと思いますよ。
もしもお迎えまでに余裕があったならば、以下のことに注意をしてみてください。
猫はもともと単独で生活をしていたため、一般的には縄張り意識があります。自分の縄張りに入ってきた猫に対して警戒心を抱くため、ソラちゃんのようにストレスを感じて病気になってしまう猫もいます。
例えば、気持ちを落ち着かせるための毛づくろいをしすぎて皮膚炎になったり、他の猫が使ったトイレを使うことを嫌っておしっこを我慢して膀胱炎になったり、またソラちゃんのように嘔吐をする猫もいます。
新しく猫を迎えるときのポイント
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先住猫がいる中で、新しく猫を迎える場合には、以下の3点に気をつけましょう。
先住猫を優先させる
お世話をしてくれる飼い主さんはお母さん猫の存在です。そのお母さんが新しい猫にかかりきりだとヤキモチを焼いて新しい猫に攻撃する場合もありますので、先住猫が近づいてきたら、優先的にスキンシップをとってあげましょう。それぞれのスペースを作る
よくいわれるのは「部屋数=頭数+1部屋」です。部屋数がない場合には、部屋を見渡せて安心できる場所(タンスなどの高い所)、また回りから隠れて安心できる狭い場所(押入れなどの囲まれた所)を用意し、それぞれがくつろげるスペースを作りましょう。トイレをたくさん作る
トイレの個数は部屋と同じく、頭数よりも1つ多くしましょう。一緒に暮らしている猫の気配を気にしすぎたり、他の猫が使って汚れたトイレではおしっこができない猫は多くいます。猫が落ち着いておしっこができるように、それぞれが好むトイレ環境を作りましょう。
ココちゃんの面倒見の良さもあって、最初は慣れなかったソラちゃんも距離を縮めてくれましたし、なによりマリさんが猫に合わせてトイレを増やしたり、ヤキモチを焼いたソラちゃんをかまってあげたりと、猫思いのすごく素敵なママだと思いますよ!
これからもマリさんファミリーが健康で過ごせるように、見守っていますね!
保護猫を迎えて、今感じることは…
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小寺先生最後の最後までありがとうございました。これまでの生活が間違っていないとわかって、ホッとしました。
ココやソラとは違った環境から来た保護猫アメを迎えて、ちゃんと馴染んでくれるか、自問自答(小寺先生に聞いてばかり!)しながら生活してきました。
最初は保護猫を迎えるということは動物愛護という観点だけで意義があるのかなと思っていました。しかし、実際はそれだけではありませんでした。
遊ぶことが大好きなアメに振り回されて、家が散らかったり、かまれたりと大変なこともありますが、どんなに落ち込んだときも癒してくれるこの子たちから元気をもらうたびに、ネコと暮らすことの素晴らしさを教えてもらいました。
小さな保護猫を迎えることは、日々の成長を見守る大きな楽しみと、人間として成長するきっかけをくれるものだったんだと思います。
次回最終回は、これまでの総集編をお届けします!
今までありがとうございました。
今後も当肉球記をお楽しみいただくとともに、猫についてもっと知りたい!という方は、ぜひアニコム獣医師監修「猫との暮らし大百科~猫の栞~」もお楽しみください。
※当コラムでおなじみの小寺先生も監修しています。