2018.03.08
お散歩中にワンちゃんが食べてはいけないものを食べてしまった!!というお話はよく耳にしますが、おうちのなかで過ごすことが多いネコちゃんの場合はどうでしょう?
ペット保険のアニコム損保によると、ネコちゃんの異物誤飲による保険金請求の件数は、1ヶ月に約65件と少なくはありません。特に0歳や1歳のネコちゃんは、まだまだやんちゃ盛りなので、注意が必要です。
【関連リンク】
アニコム損保「STOP誤飲新聞」2013年秋号
3頭のネコちゃんと暮らすアニコム社員のマリは、ヒヤっとしたことはなかったのでしょうか。聞いてみましょう!
ヒヤっとしたことはありましたが…
皆さん、こんにちは、マリです。
異物誤飲、怖いですよね…。我が家の3頭のネコちゃんたちは、幸いにも今まで何かを食べてしまったことはありません。ただ、アメはビニール袋を噛むのが好きなので、間違って飲んでしまわないかヒヤヒヤしています。
また、実際私の周りでも、食いしん坊のワンちゃん、ネコちゃんと一緒に暮らしている友人は、「テーブルの下で、いつもどうぶつたちが人の食事の残りものを狙っている。だから常々誤飲が怖い」と言っていました。他にも「気がついたらチョコを見つめていて焦った」という話も聞きます。
ネコちゃんも、ワンちゃん同様チョコレートは食べてはいけないんですよね、小寺先生?
小寺先生のワンポイントアドバイス!
猫にもチョコレート中毒があるので、チョコレートを食べてはいけません!
5㎏の猫の場合、板チョコ1枚程度で中毒の可能性があるといわれています。もしチョコレートを食べてしまったのであれば、症状が認められない場合でも病院に行って診てもらましょう。
誤飲後すぐに症状がでなくても、数時間から1日後に元気低下、流涎(よだれ)、下痢、嘔吐などの症状が出る場合があります。このような症状が見られる場合は、すぐに病院で診てもらってください。
このような猫の誤飲について、本日はお話しします。
猫が異物誤飲しやすいもの
猫の誤飲で多いものとしては、次のようなものが報告されています。
- 針と糸
- 肉を巻いているひも
- ウール製品
- ヘアバンド
- 輪ゴム
- 骨
- コイン
- 風船
- ボタンやピンバッヂ
- 耳栓
- 果物の種やアーモンド
- ナッツの殻
- 哺乳瓶の吸い口
- 各種繊維製品
- ボタン電池
猫の舌のざらざらした構造はひもなどを絡めて、そのまま飲み込んでしまいやすくなっています。また、ひも状のものは猫の遊び心をくすぐるため、飲み込んでしまうケースも多いです。
なんでも口に入れてしまう好奇心旺盛な猫が家にいる場合、私たち飼い主が猫の生活エリアに誤飲の可能性のあるものを放置しないことが大切です。
猫の異物誤飲の症状
異物誤飲の症状は、嘔吐、吐き気、元気消失、食欲不振、中毒症状(中毒性のものを食べた場合)などさまざまです。特に、ひも状の異物は症状が明確でなかったり、症状が出るまでに時間がかかることもあります。そのため、病院での診断に時間がかかることもしばしばです。
誤飲をする子は繰り返す!
犬もそうですが、誤飲をする猫はその後も繰り返すケースが多く見られます。過去の経験では、靴ひもを食べてしまった猫が来院して内視鏡で取り出そうとしたところ、胃の中には何本もひもが…ということがありました。そして、そのひも好きの猫は、その後もう一度ひもを食べて来院しました。
これは極端な例かもしれませんが、猫ちゃんのうんちの中に食べ物以外のものが混じっていた経験がある飼い主さんは、猫ちゃんがうっかり異物を飲み込んでしまわないように、お部屋のお片付けを頑張ってあげてください。
猫の誤飲、怖いですね
小寺先生、いつもありがとうございます!
アニコムの「どうぶつ親子手帳」でも、ネコじゃらしを食べてしまった子や、おもちゃのボールを食べてしまった子が闘病記を載せてくれています。
誤飲は、本当に飼い主の方が後悔してしまうので、常に気をつけてあげたいですね。私ももっと掃除が得意だったら…。
皆さんが誤飲を防ぐために、意識していることなどがあれば、コメント欄にお寄せください!
今後も当肉球記をお楽しみいただくとともに、猫についてもっと知りたい!という方は、ぜひアニコム獣医師監修「猫との暮らし大百科~猫の栞~」もお楽しみください。
※当コラムでおなじみの小寺先生も監修しています。
望月卓海(すかい)さん
小さい頃からウールサッキングがひどく、フリース生地やボア生地やぬいぐるみなどのモコモコしたものを食べてしまいます。紐類やおもちゃなどは、戸棚にしまって目につかない様にしています。治らないものか困っています。