保護猫アメと里親マリの肉球記(8-2)~甘噛み対処法~

2017.10.08

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【前回まで】

アメの噛み癖に悩んでいるマリ。猫大好き獣医師、小寺先生から「噛むこと」に対する猫の習性を教えてもらい、少しアメの気持ちがわかるようになってきたようです。今回は甘噛みの対処法について、小寺先生から引き続き教えてもらうようですよ。
前回の記事はコチラ




小寺先生のワンポイントアドバイス!~子猫のうちに甘噛みを防ごう~

皆さんこんにちは、アニコムの猫大好き獣医師、小寺です。前回は、マリちゃんからの相談で猫の甘噛みの習性についてお話させていただきました。私自身、2頭の猫と暮らす中で噛まれることはあります。でも、甘噛みをされた時にきちんと対処をすることで、生傷が絶えない!ということは、なくなりました。


その対処方法を今回はお伝えして、マリちゃんにもアメちゃんとの暮らしを心配事なく楽しんで欲しいなぁと思います。



1.遊びは猫の本能を刺激するおもちゃで

猫と遊ぶとき、皆さんは手をひらひらさせて誘っていませんか? 猫は「手はおもちゃで遊んでいいもの」だと、一度学習してしまうと、大人になっても手を噛んだりして遊ぼうとします。遊びはおもちゃで。これが原則です。


また、あまりにも噛んでしまう子の場合は、ボールやニオイ付きのおもちゃ、触ると音が出るおもちゃ、勝手に動くおもちゃなど、猫の本能を刺激するおもちゃがおススメです。つまり、ヒトの手から離れても、猫が遊んでくれるおもちゃです。ヒトの手の延長におもちゃがあると、ヒトの手もおもちゃだと勘違いしてしまうことがあるからです。



2.「たくさん遊んで!」のサイン

私たちが思っているより、子猫は遊ぶことが大好きで、たくさん遊んでほしいと思っています。実は噛みつき行動が出たときは「遊んで!」というサインなのです。そんな時は猫のお気に入りのおもちゃで遊んであげましょう。遊びを通じて狩猟本能を満たしてあげることは、猫の心と体の健康につながります。


ただし、テンションが上がりすぎて、息が上がるなど興奮しすぎたときはいったん休憩することも大切です。



3.ヒトを噛んだら遊んでもらえないということを学習させる

少し時間はかかりますが、ヒトを噛んだら遊んでもらえないということを学習させてあげてください。猫が集中力を研ぎ澄ませて興奮してきたら、狩りの練習が始まったのかも知れません。そんな時に噛みつかれた場合は、ご家族内で統一した言葉で注意し(「痛い」「ノー!」等)、ヒトを噛んではいけないことを伝えます。


また、撫でてと甘えてきたにも関わらず、猫が飽きて噛んでくる時は、膝からおろして撫でるのを中止してください。子猫が学習するまで少し時間はかかりますが、ヒトを噛めばかまってもらえなくなる状態が続けば、甘噛みは落ち着いてくるでしょう。



成長期のなかで多かれ少なかれ甘噛みはある

どんな賢い猫でも噛むという行動は、遊んでほしいという表現であり、歯の生え変わりなどの成長過程で生じる自然な欲求なのです。猫に噛まれて痛い思いをしても、そんな時期なんだと思って、寛大に許してあげてください。きっと歯の生え変わりが終わり、大人になるころには、甘噛みの激しさは落ち着いてくるでしょう。



成長の過程なんですね…

小寺先生、ありがとうございます!ネコちゃんにとって噛むという行為が持って生まれた習性ということがよくわかりました。そう言えば、長男ココや次男ソラを迎えた時も、しばらく生傷だらけだったことを思い出しました。いつの間にかおさまりましたが、大人になったということだったのですね。勉強になりました。


次回(10/22)もアメとマリの成長記をお届けいたします! お楽しみに!!


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