知っていますか?どうぶつのための5つの自由

2018.02.19

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人間と同じようにどうぶつにも心があります。どうぶつと暮らす私たちは、どうぶつが心地よく、安心して安全に暮らせるよう心に留めておかなければなりません。


動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」第2条でも求められている基本的な心構えであり、国際的にも認められている飼い主がどうぶつと暮らすための考え方が「5つの自由」です。


これからどうぶつを迎えようとされている方はもちろん、現在どうぶつと暮らしている方も、どうぶつのために「5つの自由」について考えてみましょう。


「5つの自由」とは

「5つの自由」とは国際的に認められている人間の飼育下にある動物福祉の指標で、「動物の愛護及び管理に関する法律」もこの考えにのっとり、飼い主の方へのメッセージとして、どうぶつが心地よく、安心して暮らしていけるよう飼い主の心構えが記載されています。


【関係リンク】
環境省「動物の愛護と適切な管理」


5つの自由

1. 飢え・渇きからの自由
ごはんは適切な量でしょうか? 水はいつでも飲めるようになっていますか?


2. 不快からの自由
ケージの中は清潔ですか? 飼育環境の温度・湿度は適切ですか?


3. 恐怖・抑圧からの自由
叱り方は過剰ではありませんか?


4. 本来の行動がとれる自由
ケージは狭すぎませんか?ワンちゃんの散歩時間は十分に取れていますか?


5. 痛み・負傷・病気からの自由
健康を日頃から確認していますか? 予防接種をしていますか?


「5つの自由」確保のために~世界各国での取り組み~

欧米では、動物愛護の意識が高く、活動支援のために遺産を寄付する人もいます。その中で、ドイツとイギリスの「5つの自由」の確保に向けた取り組みをご紹介します。


<ドイツ>
「動物保護ー犬に関する命令」が法律で定められており、犬の飼育者等が順守すべき飼育方法等の基準が細かく決められています。


抜粋:
・屋外での十分な運動、飼育者との十分な接触(第 2 条)
・屋内飼育の場合、自然採光と新鮮な空気を確保(第 5 条)
・生後 12 か月以下の犬をつなぎ飼いすることを禁止(第 7 条)


<イギリス>
2006年に「動物福祉法」が制定されています。家庭どうぶつを「protected animal (守られるべきどうぶつ)」と名付け、飼い主の責任を強調しています。特徴として、治療目的以外の断尾や、保護者の同意なしで16 歳未満の子がどうぶつを購入することを禁止しています。


どうぶつの気持ちになってみよう

どうぶつが快適に暮らすことができる様に、普段の生活から気をつけましょう。


・日常の音がストレスとなることも…
洗濯機の音や、電話の呼び出し音がストレスとなることもあります。家電製品とどうぶつの居住スペース、ケージの位置関係にも気を配りましょう。


・オシャレ?それとも迷惑…?
服を着ることは、どうぶつにとっては自然なことではありません。かわいいからという理由だけで服を着させることは、どうぶつにとってはストレスかもしれません。


・お散歩は大好きだけど…
ワンちゃんが「心身」共に健康でいるために、お散歩はとても重要です。とはいえ、暖かい家の中から真冬の外へ出たり、冷房で涼しい部屋から真夏の炎天下へ出るような、急激な気温差は体調を崩す原因になりかねません。冬はお散歩前に玄関付近で過ごして、寒さへのウォーミングアップをしたり、夏場は涼しい時間帯にお散歩をするなどの対策をとりましょう。


命あるどうぶつと暮らすことには、一緒に住んでいる飼い主に責任が伴います。これからどうぶつを迎えようとされている方は、「5つの自由」を守ることができるか、ぜひ考えてみてください。現在どうぶつと暮らしている方も、今一度、「5つの自由」を意識すると、どうぶつとの暮らしがもっと豊かになるのではないでしょうか。


【参考文献】

・Animal Welfare Act2006, Chapter45.

・国立国会図書館, 調査と情報-ISSUE BRIEF- Number830, 2014「諸外国における犬猫殺処分をめぐる状況-イギリス、ドイツ、アメリカ-国立国会図書館 調査及び立法考査局農林環境課(遠藤 真弘)」

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