神奈川県動物愛護センターの「アニコムふれあいルーム」がリニューアル!

2022.12.15

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神奈川県平塚市の「神奈川県動物愛護センター」は、自然あふれる穏やかな住宅地にあります。アニコムでは、どうぶつを保護する同センターの1部屋を「アニコムふれあいルーム」として、犬猫の保護活動に協力をしています。


そのふれあいルームの外観がこの度リニューアルしました!神奈川県動物愛護センターの活動とあわせて、その魅力をたっぷりお伝えします!


来るだけで「ワクワクする」部屋に

「アニコムふれあいルーム」は2019年に設置されて、今年で4年目を迎えました。今回、センターをもっと明るく楽しいイメージにしたい、お部屋にいるどうぶつをもっとゆっくり見てほしい、そんな想いでセンターの職員たちと話し合い、外観のリニューアルデザインを決定しました。窓ガラスのあらゆる場所にどうぶつやお花のイラストを貼り、来館しただけでもワクワクするデザインに仕上げました。


デザイン担当者のイチオシポイントは、扉下にある「犬小屋」です。(しつけトレーニング中だった「けいすけ」君が覗いてくれました…!)


▲「アニコムふれあいルーム」の扉から覗くけいすけ君


リニューアルされたふれあいルームが、どうぶつと新しい飼い主の“心がふれあう”お部屋になってほしいと願っています。


どうぶつを「処分するための施設」から「生かすための施設」へ。

▲神奈川県動物愛護センターの外観


神奈川県では、各保健所で行っていた犬の捕獲・抑留などの業務を一元化・集中管理するために、昭和47年(1972年)4月に「神奈川県犬管理センター」が開設されました。


その後、地域住民の動物愛護の意識が高まり、平成20年(2008年)3月には「神奈川県動物愛護管理推進計画」が策定されました。


それからは、積極的に犬・猫の譲渡会を開催したり、動物愛護ボランティアなどとの協力体制を整備し、犬は平成25年度から9年間、猫は平成26年度から8年間「殺処分ゼロ」を継続しています。


そして、令和元(2019)年6月、どうぶつを「処分するための施設」から「生かすための施設」を目指して「神奈川県動物愛護センター」と改称し新たに生まれ変わりました。


動物愛護センターに隣接する丘を登ると、過去に殺処分をしていた時代のどうぶつたちのための慰霊碑が建てられています。周りは「やすらぎの丘」として花壇を整備し、日々職員がお花の手入れをしています。一つ一つの命を大切にしようとする、生まれ変わったセンターの思いを象徴しているようですね。


▲亡くなったどうぶつたちのための慰霊碑


時代に合わせた譲渡活動

▲オンライン譲渡会の様子


神奈川県では、全国でも珍しい「オンライン譲渡会」を取り入れています。コロナ禍により、これまで実施していた対面での譲渡会が開催できなくなったことから、センターの職員の発案で新たにスタートした取り組みです。自宅からでも気軽に参加しやすいため、毎回初めての参加者が多いと言います。また、参加する方は、その場でチャットによる質問ができるのもメリットです。


オンライン譲渡会の参加には事前予約が必要ですが、保護されているどうぶつを迎えたいなど、興味のある方は、一度参加してみてはいかがでしょうか?


▼オンライン譲渡会の詳細はこちら
https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/1594/awc/receive/information.html


神奈川県動物愛護センターの職員のお話

今回、神奈川県動物愛護センター愛護・指導課の廣井課長に、センターについてお話を伺いました。


廣井さんが特に思い出深いと話すのは、2020年2月に6~7歳で保護された猫の女の子「みぞれちゃん」です。


センターで保護した時のみぞれちゃんは、なかなか職員のことを受け入れてくれず、職員を何度も「猫パンチ」していたと言います。


「警戒心がとても強く、1年半くらいかけてようやく技術員(どうぶつたちのお世話をする人)がごはんをあげる時に少しだけ触らせてくれるようになりました。


将来を心配していた時に、ある飼い主様からお迎えのご要望がありました。その方は、みぞれちゃんの性格を十分に理解してくれたうえで、お迎えしたいと言ってくださったのです。


それから5ヶ月後、お家での様子がメッセージと写真で届きました。私たちが仲良くなるのに1年半かかったみぞれちゃんが、たった5ヶ月で飼い主様のご自宅でお腹を見せてリラックスしていると知り、センターの職員一同本当に嬉しくなりました。


いつも、1頭ずつに愛情を込めて接することを心がけていますが、センターではたくさんのどうぶつたちを世話しなければならないため、1頭にかけられる時間が少なくなってしまうのが現実です。しかし、このようにどうぶつたちが幸せになってくれた姿を見ると、心からほっとします。」


みぞれちゃんは新しいお家で「紬(つむぎ)ちゃん」という名前になりました。紬ちゃんをお迎えした飼い主様は、翌年に葵(あおい)ちゃんをお迎えし、今2頭は一緒に仲良く暮らしています。


▲みぞれちゃん(紬ちゃん)に関する写真や資料


かながわペットのいのち基金について

保護するどうぶつの中にはケガや病気、人に馴れていないなどの理由で、そのままの状態では譲渡につなげにくい犬や猫もいます。こうしたどうぶつが、新しい飼い主と出会い、幸せに暮らすことができるように募金も行っています。集まった寄付金は、譲渡推進と不適正多頭飼育に付随した避妊去勢手術の取組みに使用されています。


「かながわペットのいのち基金」への寄附のお願い - 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)


保護されているどうぶつたち

▲施設に保護されているどうぶつたち


▲施設の内観


現在、センターには犬約25頭、猫約160頭、その他にもカメ、インコなどの小動物が保護されています。ワンちゃんは運動スペース、トイレスペースなどがしっかり分けられた暖かいお部屋で過ごしています。


他のネコちゃんに慣れていると職員が判断し、集団生活ができるネコちゃんは他の子たちと同じ部屋でのびのびと暮らしています。


ワンちゃんたちは、社会化トレーニングの一環として月1~2回のしつけトレーニングも受けています。


県から業務委託を受けているトレーナーの三井さんは、「昔のしつけは人間と犬が上下関係にあるような一方通行の教育のようなイメージでした。しかし今は、人間が犬の本能を理解したうえで、犬がストレスを感じる要因をなるべく排除してあげながらトレーニングをしていくことが大切だと思っています」と想いを語ってくれました。


職員も、普段のお世話で抱える小さな悩みをプロのトレーナーに相談できるという点でとても助かっているそうです。


▲しつけトレーニング中、笑顔を見せてくれたけいすけくん!


さいごに

▲神奈川県動物愛護センター職員の方々


神奈川県は、多くの人々から寄せられたどうぶつへの温かい想いをカタチに変え、現在も人とどうぶつが共生する社会を目指して前進しています。


アニコムもその一助になれるよう、これからも情報発信などを通じて活動していきます。興味を持ってくださった方は、ぜひアニコムふれあいルームへも見学にいらしてくださいね!

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