【メダカの飼い方徹底解説!】メダカと一緒に暮らすために知っておきたい歴史、特徴、飼育用品は?

2021.02.02

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メダカってどんな生き物?

田んぼや川などの美しい自然の中に生息する“メダカ”。小さい頃に、飼育していた経験がある方もいるのではないでしょうか?
実は現在、野生のメダカは絶滅の恐れがある生き物のひとつで、環境省が発行する『レッドデータブック(絶滅の恐れがある生き物を記した本)』にも載っている貴重な魚なのです。
小さな体で水槽をすいすいと泳ぐメダカについて、今回は歴史や飼い方、特徴についてお伝えします。

メダカの歴史

メダカの歴史を知るために切っても切り離せないのは、稲作。
約2,500年前に日本で水田での稲作が始まったことが、メダカのルーツだといわれています。
メダカはその小さな体を生かし、他の魚が入ることができない水域で進化を遂げてきました。豊かな米が育つ地域では、あたたかい太陽が差し込み、敵から攻撃されることもなく安全で、非常に繁殖に適した場所だったのです。
またメダカは海外でも「Medaka」と呼ばれており、今も世界中で品種改良を重ねられ、さまざまな種類のメダカが生み出されています。

メダカの基本情報

メダカの寿命は、自然界では1~2年といわれており、冬になると冬眠をし、春になると繁殖を行うという生活サイクルを送っています。
ただし人間の飼育下では、長ければ4~5年生きる個体もいるようです。メダカは屋外でも飼育することができますが、その場合には温度管理や適切な水質を保ってあげるようにしましょう。
一般的に熱帯魚店などで販売されているメダカは、「クロメダカ」「シロメダカ」「アオメダカ」「ヒメダカ」「楊貴妃メダカ」などです。中には、出目金のように目が飛び出た「出目メダカ」や、皮膚の色素が薄く体が透けて見える「スケルトンメダカ」、目が他の種類と比べて小さく点のようになっている「スモールアイメダカ」、目が正面向きに斜めについている「目前メダカ」など、品種によってさまざまな特徴を持つメダカがいて、品種の豊富さを物語っています。

メダカを飼育するために必要なもの

メダカを飼育したいと思ったら、まずはなにから揃えたらよいでしょうか? 基本的なセットは以下の通りです。

①水槽(屋外の場合は、水鉢やプラスチック製の入れ物)
②水草(流木などもあるとよい)
③底石・底砂
④中和剤(定期的な水替えは、屋外の飼育でも必要)
⑤メダカの隠れ家

メダカがお家にきたら?

・お水を用意

水道水は塩素が入っているため、1日外においてカルキ抜きを行いましょう。時間がない場合には、塩素中和剤を使用しても大丈夫です。

・メダカを袋のまま水槽へ

いきなり水温や水質が異なる水にメダカを入れると、メダカが驚いてしまうため、袋のまま水槽に30分ほど浮かべておきましょう。メダカが水温に慣れてきたら、袋の中に少しずつ新しいお水を入れるのを数回繰り返しましょう。

・袋から水槽へ移動させる

ゆっくりと袋の中からメダカをうつして、メダカのお引越し完了です。

メダカはどんな環境で飼育するのがいい?

水温は20~25度くらいをキープするようにしましょう。必要に応じてヒーターを利用します。
屋内でメダカを飼育する場合、直射日光のあたらない場所に水槽を設置しましょう。直射日光のあたる場所に水槽を設置してしまうと、水温が高くなりコケが増え、水が緑色になることがあります。
また、水槽は非常に重いため、倒れたりしないよう安定した場所に設置しましょう。

メダカの餌は?

メダカは雑食なので、水草をはじめ、小さな虫などなんでも食べてくれます。
屋内でメダカを飼育する場合には、緑藻類(クロレラなど)が含まれた餌を与えるようにしましょう。メダカのサイズに合わせて、必要に応じて餌を細かくしたりすると食べやすくなります。
また、一度にたくさんに餌をあげすぎると水質の悪化につながりますので、約2分で食べきれる量を、食べきれる量を1日2回にわけてあげましょう。

掃除の頻度はどれくらい?

一週間に一度、お水の2分の1~3分の1くらいの量を取り換えるようにします。一年のうち、特に夏は水温が高くなり餌や糞による汚れが目立ちますので、様子をみながら取り換えるようにしましょう。また、あげた餌が水中に沈んでいく前にメダカが食べきってくれるくらいの量にしましょう。

メダカは屋外で飼育できる?

もともと野生下では水田で暮らす生き物ですので、もちろん屋外で飼育することも可能です。
メダカを屋外で飼育するうえでのメリットは、なんといっても太陽の光によって水草が育ち、水の中で発生すプランクトンや虫がメダカの餌となることです。(もちろん、メダカ専用の餌も必要)
春夏秋冬、季節の移り変わりによって冬には冬眠、春には繁殖…と自然にまかせた飼育環境でメダカを育てることができます。

屋外でメダカを育てる際の注意点は?

屋外でメダカを飼育する際に最も気を付けなればらないのは、他の生き物が寄ってくることです。ヤゴや、ミズカマキリ、アメンボ、タガメなどは、メダカを捕食してしまいます。また、カエルや鳥などにも要注意。
危険な場合には、メダカを入れている水鉢に網を設置したり、場所を移動させたりなど、適切な判断をしてあげましょう。

メダカは病気になりやすい?

メダカは、基本的にしっかりと水質管理を行った水で飼育していれば、病気になることはありません。急激な水質の変化や、ひどく汚れたお水で飼育しないようにすれば、大丈夫です。飼育する品種に合った飼い方を徹底するようにしましょう。

メダカと暮らす上で気を付けたいポイント

1、水質管理

メダカは病気になりにくい生き物だとお伝えしましたが、だからといってどんな状況でも生きていけるわけではありません。
水質が悪くなると、メダカはストレスを感じます。結果として餌を食べなくなったり、免疫力が低下したりして、最悪の場合水槽内のメダカが全員命を落とす危険も…。

2、紫外線を浴びさせる

屋内でメダカを飼育する場合、メダカの生活リズムを整えてあげるために、熱帯魚用のライトを使用しましょう。
紫外線には、細菌を減らす効果があります。鑑賞用のライトの中には、紫外線が含まれているものがあるので、できるだけそういったものを使用して、自然界と近い環境を作ってあげることが重要です。

3、餌をあげすぎない

餌の与えすぎは、メダカが消化不良を起こすだけでなく、食べ残した餌が水の中で腐り、細菌を繁殖させてしまう原因となります。飼育しているメダカの数に合わせて、2分程度で食べきれる量を1日2回に分けてあげましょう。

メダカと暮らしてみませんか?

古くから日本人にとって親しみ深いメダカ。他の熱帯魚などに比べて体が強いことも特徴のひとつで、屋内でも屋外でも、生活スタイルに合わせて飼育することができます。
種類も豊富なので、ぜひお気に入りの品種を見つけて、あなたもメダカとの生活をはじめてみませんか?

参考:アクアリウムの総合情報誌「Fish MAGAZINE」
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