【横浜・八景島シーパラダイス②】必見!飼育員さんに聞いた人気者3種の裏側!

2019.12.25

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動物園や水族館の飼育員さんにいろいろ聞いてしまおう!という企画の第2弾。今回は横浜・八景島シーパラダイスの人気者、ペンギン、オキゴンドウ、セイウチを担当する飼育員さんに、なかなか聞けない飼育の裏話を伺いました!

ペンギンは魚の「のどごし」にこだわりが!?

ペンギンのごはん

-愛らしい見た目で人気のペンギン、飼育員さんを囲んでごはんを食べているシーンをよく見ますが、どんな魚を与えているのですか?

渡邉さん(以下、渡):当館では、アジをメインにホッケやオオナゴ、シシャモといった魚を与えています。 時期によって旬の魚も異なるので、秋だとサンマを与えることもあります。魚以外だとオキアミを与えることもあります。

-1羽あたり1日何g食べるのですか?

渡:オウサマペンギンは1日に約1kg、その他の種類のペンギンは約300~600gですね。時期によって与える量を調節することもあります。現在、ペンギン展示室には約50羽が暮らしているので、1日に20~40kgほどのアジを用意しています。

ペンギンのごはんの下処理

-その量の魚を食べやすいように、下処理しているのですか?

渡:基本的には丸ごと与えますが、傷んでいるものがないか確認したり、のどの通りがよいかどうかや消化のよさを考えて、背びれや尾びれを切ったり、3枚おろしにすることもあります。ヒナを育てているときや治療目的で、さばいたりミンチにしたりといった特別メニューを用意することもあります。ペンギンはのどごしも気にしているようでイワトビペンギンはオオナゴののどごしが好きなのか、好んで食べているようにも感じますね。

-ペンギンのことを考えて、きめ細かい下処理をしているのですね。どの子が多食で、どの子が少食といった見分けはしているのですか?

渡:普段の様子からどの程度食べるかは把握しています。当館ではばらまいて食べたいだけ食べてもらうようにしているので、食べない子には手で与えたりもします。

-食べない子たちには、隔離して与えているのですか?

渡:もともと群れで暮らす生きものですから、隔離はあまりしません。

-そうなのですね。ペンギンの習性を優先してお世話をしているからこそ、私たちはいつも元気で可愛いペンギンに会えるのですね! ところで、この子はずっと渡邉さんの後をついてきているように思えますが…。

渡:この子は人工保育で、私が赤ちゃんの頃から世話をしているので、私のことを母親だと思っているのかもしれません。

飼育員をお母さんと思っているペンギン

-そうなんですね。ペンギンのお母さんなんて羨ましいです(笑)最後に、おすすめペンギンエリアやイベントなど教えて下さい。

渡:アクアミュージアムのペンギン水槽は、ペンギンたちが水の中を泳ぐ様子がよく見えるので、飛ぶように泳ぐペンギンたちをお楽しみいただけます。ふれあいラグーンではペンギンたちがパレードするイベントがあります。陸上をテクテク歩くペンギンの愛らしい姿をご覧ください!

※本記事は2019年10月28日現在のものです。

コワモテだけど情が深い、仲間思いのオキゴンドウ

オキゴンドウの鋭い歯

-歯が鋭く、見た目がシャチに似た印象ですが、実は弱虫でよくピーピー鳴くと伺いました。どういう場面で鳴くのですか?

吉川さん(以下、吉):集中力が切れているときや自由に泳いでいるときによく鳴きます。同じプール内の個体に向かって鳴いているところもよく見ます。

-弱虫な一方、食欲のない仲間には自分のごはんを分け与える一面もあるとか。オキゴンドウは社会性も強いのでしょうか。

吉:とても強いと思います。食欲がない仲間に限らず、常に分け与えています。過去に、水分不足で体調がよくなかった子にイカを与えていたのですが、そのイカを仲間に分け与えてしまって困ったときがありました(笑)。同じプールにいるバンドウイルカを、陸上で検査をしていたとき、気になったのか助けようとしたのか、陸に乗りあがってこようとしたオキゴンドウもいました。

オキゴンドウとたわむれる飼育員

―とっても仲間思いなんですね。そういえば、先ほどショーを終えたばかりのオキゴンドウが、控えのプールに戻ってきましたが、プールサイドを歩く吉川さんの姿をずっと目で追っていました。お世話してもらうのを待ちかねているんですね。

吉:そうかもしれないですね。

―仲間を思う気持ちと同じくらい、飼育員さんに強い信頼感があるのだと感じました。ところで、ショーのトレーニングが大好きで自主練するとも伺いましたが、具体的にどんなトレーニングが好きなのですか?

吉:動かずにいることをよしとするトレーニングよりも、新しい種目を作成するためのトレーニングや水中トレーニングなど、動くトレーニングの方が好きかもしれません。おそらく、じっとしていることがあまり好きじゃないのだと思います(笑)

-なんだか、落ち着きのない子どもみたいでチャーミングですね!ますますオキゴンドウが気になってしまいます。最後におススメのイベントを教えて下さい。

吉:アクアスタジアムにはプリティーから名前をとった「リティー」と、スマイル顔の「マイル」という2頭のオキゴンドウがいます。海の動物たちのショーに出演しているので、かっこいいパフォーマンスをぜひ見に来てください。

フラダンスを特訓中!芸達者な海獣・セイウチ

飼育員と握手するセイウチ

-セイウチといえば、芸達者な海獣!という印象ですが、まずはなんといっても、その体の大きさに度肝を抜かれます。1頭あたり1日にどのくらいの魚を食べるのですか?

大澤さん(以下、大):1日あたり約20kg、オスのセイタは約30kg食べています。魚は、サバやシシャモ、オオナゴなどを与えていて、サバは3枚おろしにしています。そこまで選り好みはしませんが、割と大きめのものを好んでいる気がします。

セイウチのごはんの用意をする飼育員

-約30㎏といったら、子どもひとり分くらいですよね。やはり体が大きいだけあって、すごい量ですね!ところで、技を覚えるのにどのくらい練習するのですか?

大:握手のような簡単な技なら1回で覚えることもあります。バブルリングは難しい技なので覚えるのに半年以上かかりました。トレーナーの技量によっても習得するまでの時間は変わってきます。

-本当に賢いですね!そうした技はどのように教えているのですか?

大:当然、最初は言葉の意味が通じないので、私たちがやってほしいことに近い行動をしたら褒めます。褒めることで、セイウチに「OK」を伝えていきます。クイズに似たような感覚かもしれません。

-そうですか!相当、気持ちが通じ合わないことには、なかなか技を覚えるところまでいきませんよね。今は何種類くらいの技ができますか?練習中の技があれば教えて下さい!

大:バブルリングやカメハメ波をはじめ約30種類の技ができます。現在はフラダンスを練習中です。フラダンスを覚えたら、ぜひ見にきてください!

種を超えた「絆」がある

シロイルカとプールで円を描くトレーナー

今回の取材を通して、飼育員さんとどうぶつの絆がとても強いことを改めて感じました。飼育員さんのどうぶつに対する観察力が高く、どうぶつに適した飼育の仕方、工夫をほどこされているのが印象的でした。飼育員さんを親のように慕ったり、セイウチのように飼育員さんと気持ちが通じ合ったり、言葉で交わすことでは作れない特別な絆のようなものが見られたように感じます。種を超えても絆を作ることができる、その一面を見ることができ、大変感銘を受けました。


飼育員さんとどうぶつたちが特別な絆で結ばれているからこそ、どうぶつも生き生きとしていて、私たちも一緒に楽しむことができるのだと思います。ぜひ、横浜・八景島シーパラダイスに足を運んでこの感動を体感してみてください!


〒236-0006 横浜市金沢区八景島 横浜・八景島シーパラダイス

TEL: 045-788-8888(テレフォンインフォメーション)

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