2020.09.18
お散歩中にワンちゃんが右に行ったり左に行ったり…。そのせいで「振り回されてまっすぐ歩けない」「ワンちゃんに引っ張られて転びそうになった」などなど。お散歩時の“ひっぱり”、本当に困ってしまいますよね。
アニコムトレーナーのおすすめワザは「A.ストップワザ」「B.方向転換ワザ」「C.アイテムワザ」の3つ。さあ、あなたのワンちゃんはどのワザで成功するでしょうか?
A.ストップワザ <なんでも興味津々!落ち着きのないワンちゃんにおすすめ!
歩いてくる人、落ちているものなど、お散歩中さまざまなものに興味津々で、自分勝手にあちこち動き回ってしまうタイプのワンちゃんには、飼い主さんを意識して歩くことを覚えてもらいましょう。ワンちゃんがまっすぐ歩かず、リードをひっぱってウロチョロしたら、飼い主さんは立ち止まります。ワンちゃんが「あれ? 進めないぞ」と飼い主さんを振り返ったら、名前を呼んでアイコンタクトをとります。ワンちゃんが落ち着いたら、リードを束ねて自分のそばに引き戻し、「ゆっくり」などと声をかけて再び歩き出します。ワンちゃんがまたひっぱり出したら再び立ち止まり、同じことを繰り返します。
次第にワンちゃんは、なぜ先に進めないのかを考え、「そばにいると進むことができる!」と理解し、飼い主さんを意識して歩くようになります。
B.方向転換ワザ <猪突猛進!グイグイ進む力の強いワンちゃんにおすすめ!
力が強く、グイグイと一直線に飼い主さんを引っ張って進んでしまうワンちゃんには、歩く方向を決めているのは飼い主さんだということを理解してもらいましょう。
ワンちゃんがググっとひっぱり出したら、すかさずワンちゃんの進んでいる方向と反対の方向に向かって歩き出します。ワンちゃんが飼い主さんを追い越して、また先に立ってひっぱり始めたら、今度は反対に向きを変えて歩き出します。
最初のうちは、急に方向転換されることにワンちゃんも戸惑うかもしれませんが、繰り返すうちに飼い主さんに従って歩くことを意識するようになります。「ひっぱると先に進めない」ということを学習して、リードの長さの範囲内で歩くことができるようになるでしょう。
C.アイテムワザ <ハーネスや伸縮リードを使っているワンちゃんにおすすめ!
ハーネス(胴輪)タイプや伸縮するリードは、ワンちゃんの身体に負荷がかかりにくいというメリットがありますが、「ひっぱる」行動をおさえるのには、あまり適していません。どちらかというと、ワンちゃんがどんどん前に歩きたくなる、ひっぱりやすいものです。
これらを使っていてひっぱりに困っている場合には、チョーカータイプの首輪と伸縮しない通常のリードでお散歩をしてみましょう。
それでもひっぱりが直らない!という場合は、ジェントル・リーダーやスリップ・リードなどひっぱり防止のために開発されたアイテムを活用するのも解決策のひとつです。
上手に歩けたら「いいこ!その調子、その調子」など、たくさんほめてあげてくださいね!
ヒールポジションで格好よく!
ワンちゃんがひっぱらずにお散歩できるようになるための基本は、定位置を教えてあげることです。
写真のような位置を「ヒールポジション」といいます。お散歩時、ワンちゃんが自分よりちょっと前に出ているなと思ったら、名前を呼んでおやつを見せ、ワンちゃんがこの位置にきたらおやつをあげます。リードの長さは、リードを持つ手をまっすぐ下におろした時に、ひらがなの「し」の字になる程度を目安にするとよいでしょう。(覚え方は「なかよし」の「し」です!)
ワンちゃんは、「この位置で歩いているとほめられるし、おやつももらえる!」と理解し、飼い主さんの隣を歩くようになります。
ヒールポジションを練習して、ひっぱられることなく、歩調をあわせたお散歩を目指しましょう!
あなたのワンちゃんは、A、B、C、どのワザで成功できましたか? それぞれの家庭やワンちゃんによって、効果的なワザは千差万別かもしれません。よろしければ、あなたの体験談をコメント欄で教えてくださいね。
ぴーぱぱさん
トレーナーの観点から、BとCは100%お勧めしません。
興奮している子には、より興奮させてしまうし、不信感をもたれて関係性がよりこじれてしまいます。
また、首輪(要するに犬の首)を支点にしているので、犬の頸椎など重要箇所を損傷して大変なことになります。
それよりは、アイコンタクトや呼び戻しをしっかりできるようにしながら、AやDを意識していくと良いですね。
人間は力で解決できてしまう動物なので、本当にBやCのやり方では力任せで対応してしまう飼い主さんも後を絶ちません。
結果、吠えやすく、噛みつきやすい子が出てしまって、より大変な問題に発展もあります。
B,Cのやり方次第ですが、かなり間違ってやってしまうのです。
もっと楽しいドッグライフを提案していけると良いですね。