山の妖精!かわいいけど怖い?オコジョのマメ知識

by 佐藤華奈子 2026.01.28

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山の妖精ともいわれる小さくてかわいいオコジョは、日本の山にもいる野生動物。でもあまり目にすることはありません。オコジョはどんな特徴があってどんな風に生きているのでしょうか。マメ知識とあわせて紹介します。

オコジョってどんなどうぶつ?

オコジョは食肉目イタチ科の仲間。体長20cm前後、しっぽの長さは10cm前後、体重200g前後の小型のイタチです。ヤマイタチ、クダギツネと呼ばれることもあります。
大きな丸い目と豆粒のような鼻、丸みのある耳が特徴で、ぬいぐるみのようなとても愛嬌のあるお顔をしています。生息地でもなかなか会うことができないため「森の妖精」と呼ばれることも。でも実は獰猛なハンターでもあります。運動能力は抜群で、すばやく走るのが得意。獲物をどこまでも追って木に登ることや、ネズミを捕まえるために雪の中にトンネルを掘ることもあり、泳ぐことも難なくこなします。一度狙われると、捕まるまで追われるという、食べられる側からすると大変恐ろしい存在なのです。
性格はとにかく活発で、よく動きます。夜行性ですが日中にも活動する姿が見られます。群れになることはなく、単独で行動します。

オコジョがいるところ

ユーラシア、北アメリカの涼しいところに住んでいます。国内では北海道と本州中部以北の山地に生息。岩場や木の根、洞穴のすき間を巣として利用します。北海道にいるものをエゾオコジョ、本州のものをホンドオコジョと呼ぶこともあります。

オコジョが食べるもの

肉食でネズミやモグラ、小鳥、昆虫などを捕まえて食べます。自分よりずっと大きいウサギを捕食することもあります。

オコジョの寿命

野生下の寿命は1~2年ほどといわれています。

オコジョに会えるところ

オコジョは繊細なため飼育が難しく、動物園でもあまり飼育例がありません。野生の生息地に見に行くことが会う方法になります。日本のオコジョの生息地は、本州の中部以北から青森県にかけた高山地帯。尾瀬や白馬乗鞍岳など、初心者向けハイキングで人気の場所でも見られることがあります。
希少な野生動物なので確実に遭遇できるわけではありませんが、あまり人を恐れずに姿を見せてくれる一面も。近くにいれば見られる可能性があります。

これだけは知っておきたい!オコジョのマメ知識!

それでは、オコジョのマメ知識を紹介します。

獲物を油断させる!?「死のダンス」

オコジョは獲物を追う直前、まるで踊っているように不規則に跳びはねることがあります。あまりに突拍子もない行動で、追われる側もまさか自分が狙われているとは気づきません。ところが、この謎のダンスで迫ってこられたら最後、突然猛スピードで追われることになり、あっという間に捕まって首や頭に噛みつかれてしまいます。喜んではしゃいでいるようにも見える軽快な動きですが、その後の展開から「死のダンス」とも呼ばれています。このダンスをする理由は定かではありませんが、獲物を油断させて近づくためと考えられています。実際、狙われた側はオコジョが踊っている姿を目にしても、すぐには逃げません。かつてはこうして獲物に催眠術をかけているといわれたほどです。

季節によって毛色が変わる

オコジョというと、どんな色が思い浮かぶでしょうか。白?それとも茶色?色が違うと種類も違うのでしょうか。実はどちらも同じオコジョ。1年に2回換毛期があり、夏毛と冬毛で毛の色が異なります。夏毛は背側がチョコレートのような茶色で、お腹側が白です。冬毛に変わると全身が真っ白に。ただし、しっぽの先だけは一年中黒いままです。

▼夏のオコジョ

▼冬のオコジョ

山の神の使いとして恐れられていた!

オコジョは日本各地で昔から「山の神の使い」といわれてきました。そのため捕まえると祟りがある、撃ってはならない、姿を見たら山仕事をしてはいけないとも。見かけると山仕事を中止して山を下りる地域もありました。猟師にとっては、猟が続けられないので出会いたくない存在だったようです。伝承があることはもちろん、猟犬が追いかけても捕まえられないオコジョを追い続けて猟にならないこともあったようです。

イタチやテンとの見分け方は大きさと色

日本の野生には、オコジョのほかにもイタチやテンなど見た目がよく似たイタチ科の仲間がいます。見分け方が気になるところですが、大きな違いは体の大きさと毛色です。イタチは体長30~40cmでオコジョより大きめです。テンはイタチよりさらに大きく、体長45~55cmほどになります。また冬に全身まっ白になるのはオコジョだけなので、冬毛のときは簡単に見分けられるでしょう。夏毛の場合も、しっぽの先が黒いのはオコジョだけです。
生息地の違いもヒントになります。オコジョがいるのは山地のみ。イタチやテンは山地にもいますが、住宅街にも現れます。

オコジョはペットとして飼える?

オコジョは野生動物なので、鳥獣保護管理法という法律でペットとして飼育することは禁止されています。仮に法律による制限がなかったとしても、繊細な面もあるため、飼育は困難といわれています。執念深いハンターで人前に堂々と現れることもあるオコジョですが、ストレスに弱く大きな音に驚いて死んでしまうこともあるそうです。

オコジョは絶滅危惧種?

環境省のレッドリストでは、ホンドオコジョもエゾオコジョも「準絶滅危惧種」に指定されています。現時点では絶滅の危険度は小さいものの、生息条件の変化によっては絶滅危惧に移行する可能性のある種です。都道府県ごとのレッドリストでは絶滅危惧種に指定されているケースもあります。長野県では県の天然記念物になっています。

まとめ

繊細なオコジョは飼育が難しく、これからも妖精のような存在であり続けるでしょう。ほとんど姿は見えなくても、確かに存在する日本の自然の一部。これからも見守りながら、オコジョの生息地を守るためにできることも考えていきたいですね。

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