動物園や水族館で会うとき知っておきたい!ワニのマメ知識

by 編集部 2025.05.07

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大きな口に鎧のような皮膚、長くて強力な尾。恐竜のようにも見えるワニは、2億年前には今とほぼ同じ姿をしていた古くから存在する仲間です。日本の川や湖にはいませんが、動物園や水族館でさまざまな種類のワニに会うことができます。そんなとき、知っていると楽しくなるマメ知識を紹介します!

ワニってどんなどうぶつ?

ワニは水陸両生のは虫類。ワニ目に属する仲間の総称で、世界中に20種以上のワニがいます。体の特徴や生態は種によって異なります。大半は淡水の川や湖沼にいますが、汽水(淡水と海水が混ざった水のこと)や海水にいるワニも。ほとんどは夜行性ですが、昼行性のワニもいます。性格も種類によって異なり、どう猛で危険なワニもいれば、おとなしいワニもいます。
は虫類の中では知能が高く、社会性があり仲間とさまざまな鳴き声や仕草でコミュニケーションをとります。分類ではヘビやトカゲよりも、絶滅した恐竜に近い存在です。鳥は恐竜から進化したため、現在は鳥が最も近縁の仲間になります。

ワニがすむところ

ワニは世界中の熱帯や亜熱帯の水辺に生息しています。少数派ですが温帯に生息する仲間もいます。

ワニが食べるもの

肉食で食物連鎖の頂点にいて、鳥や魚、ほ乳類、は虫類などほかのどうぶつを何でも食べます。大型のワニは小型のゾウやカバ、クマ、サメ、ほかのワニを食べることも。水の中に隠れて獲物が近づくのを待ち、一気に攻撃するスタイルで狩りをします。

ワニの寿命

寿命も種類によって異なりますが、ワニは長生きです。多くは30~50年ほど生きるといわれています。最大のワニといわれるイリエワニの場合は、50~75年といわれ、100年以上生きた例も確認されているそうです。

ワニのマメ知識

知れば知るほど興味深い、ワニのマメ知識を紹介します。

英語では3種にわけて呼ぶ

日本語では「ワニ」でまとめられますが、英語ではもう少し種類を分けて呼んでいます。ワニ目には3つの科、「クロコダイル」と「アリゲーター」、「ガビアル」があります。英語ではこの科ごとに区別して呼んでいます。それぞれどんな特徴があるのかを知って、目の前のワニがどれに該当するのか観察してみましょう。


・クロコダイル科の仲間

アフリカ、アジア、アメリカ、オーストラリアの湿地に生息する大型のワニ。人食いワニと呼ばれることもあるのはこの仲間です。最小種で1.5mほど、大型の種では7mを超え、体重が1トンほどになることも。口はV字型に尖っています。


・アリゲーター科の仲間

アメリカと中国に分布。2~3mと比較的小型な種が多いものの、大きなものでは6mくらいになることもあります。口はU字型でゆるやかにカーブしています。


・ガビアル科の仲間

インドとその周辺に生息する大型のワニ。現存するのはインドガビアルの1種のみです。大きいものは6m近くになります。ノコギリザメのような細長い口が特徴的で、水中で魚を捕まえるのが得意です。


クロコダイルとアリゲーターの見分け方
一般に、大型のワニがクロコダイル、小型のワニがアリゲーターといわれますが、大きさで分類されているわけではありません。わかりやすい違いは、口を閉じたときの歯の見え方です。クロコダイル科の仲間は、口を閉じていても上下の歯が交互に並んでいるのが見えます。アリゲーター科は、上顎に下の歯が収まるくぼみがあるので、口を閉じると下の歯はほとんど見えなくなります。

体温調節のために口を開けっぱなしにする

ワニが大きく口を開けていると、お腹が空いているのかな?獲物を待っているのかな?と思う人もいるでしょう。これは体温調節のためです。ワニは汗をかくことができません。暑いときは、汗の代わりに口を開けて熱を逃すことがあります。日光浴の際に、体が温まり過ぎないように口を開いている姿もよく見られます。

噛む力は地球一!?

ワニの噛む力は現存する生き物の中で最強です。体長約6mのワニの1平方㎝あたりの噛む力を計測した結果、人間のおよそ40倍、ライオンやトラなどの肉食獣のおよそ8倍になることがわかりました。 これに対して、顎を開く力は比較的弱いことが知られています。ワニに噛みつかれたら逃げられませんが、口を開くのを抑えることは人間の力でもできるといわれています。とはいえ、ワニは全身に強い筋肉を持っているので、実際に遭遇したときにはおすすめできません。

歯は何度も生え変わる

ワニの歯は一生の間に何度も生え変わります。一度に生えている歯は全部で80本ほど。その下に2,000~4,000本の代わりの歯があり、1本の歯が最大で45回生え変わったことが報告されています。

歩き方は2種類

ワニの歩き方は、腹ばいとお腹を浮かして移動する歩き方の2種類があります。速く走るイメージもありますが、一部の足が速い種を除いて、ほとんどのワニの最高時速は18㎞ほどです。陸上では疲れやすいので、活発に動くことはほとんどありません。陸に上がるのは日光浴をするときや卵を産むときです。

赤ちゃんの性別は温度で決まる!

他のは虫類でも見られますが、ワニも卵から孵化するときの温度によって性別が変わります。どのくらいの温度でどう変わるかは、ワニの種類によって異なります。アメリカ南東部に生息するミシシッピワニの場合、31℃以下では女の子が生まれ、32℃のときは4分の3が男の子、32.5℃を超えると、ほとんど女の子が産まれてくるそうです。

は虫類で一番、子育てに熱心?

は虫類の仲間は卵を産んだらその場を離れることが多い中、ワニは丁寧に子育てをすることが知られています。ワニのお母さんはまず草と泥で巣を作り、卵を産みます。産んだあとも巣の周辺にとどまり、卵を守りながら孵るのを待ちます。孵化のときが来たら殻を割るのをお手伝い。そして誕生した赤ちゃんを口の中に入れて保護します。その後も1~2年ほど、子どもたちが立派に独り立ちできるまで側にいて守り続けるそうです。

まとめ

ワニのマメ知識、あなたが知っているものはありましたか? 動物園や水族館などでワニを見ることがあったら、それがどんなワニか、大きさや食べ物など、ぜひチェックしてみてください。太古から生きるワニをより詳しく知ることで、生き物のロマンに触れてみてくださいね。

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