by 佐藤華奈子 2025.10.16

モフモフでふわふわの毛、もこもこの体から長く伸びる首と足。長いまつ毛にぱっちりした目。かわいくてユーモラスなアルパカは、動物園や牧場などでふれあいもできる人気者です。アルパカをもっと知りたい!と思ったとき、知っておきたい雑学をクイズでお届けします。
アルパカってどんなどうぶつ?

アルパカはラクダ科の仲間。6,000年以上前にアンデス山脈で野生のビクーニャが飼い慣らされたものです。飼われている目的はふわふわの毛。アルパカの毛は貴重なものとされ、王族や貴族のような身分が高い人の衣類に使用されていました。毛のほかに肉が利用されるほか、糞を燃料として火を起こすこともありました。長らく原産地だけで飼われていましたが、1980年代にアメリカの牧場でも飼われるようになり、ヨーロッパにも広がります。日本では1970年代半ばに動物園で初めて飼育され、1980年代に本格的な飼育がスタート。2010年ごろにCMに登場して人気に火がつきました。現在は世界中の牧場や動物園で人気を集めていますが、今でも世界の飼育頭数の大半は南米のペルーやボリビアなどアンデス山脈がまたがる国々が占めています。
アルパカの特徴
ラクダ科の中では小柄で、平均的な大きさは横から見たときの頭からお尻までが約120〜200cm、肩から足までの高さは約100cm、体重は50〜65kgほど。しっぽの長さは約15〜25cmです。
ラクダの仲間らしく首と足が長く、耳も長め。まつ毛も長く、ぱっちりとした丸い目も印象的です。もっとも特徴的なのはふわふわの長い毛。保温性が高く、羊毛よりも軽く柔らかくて丈夫です。高品質な原毛であることから価値が高く、衣類を中心にアクセサリーやインテリアにも重宝されています。
アルパカが食べるもの
完全な草食で草を食べます。飼育下では主に牧草を食べています。同サイズのほかのどうぶつと比べて食べる量は少なめ。水もあまり飲みません。蹄の内側に柔らかいクッションがあるため、草を踏みつぶして枯らしてしまうこともなく、資源が少ない高山の環境に適応したサステナブルなどうぶつです。
アルパカの寿命
寿命は長く15~20年ほど生きます。長いものでは30年近く生きた例もあります。
アルパカの雑学クイズ

あなたはいくつ知っている?アルパカの雑学クイズ、ぜひ挑戦してみてください!
【Q1】アルパカの品種は何種類?
アルパカにも品種はあるのでしょうか?あるとしたら何種類?
ちなみにヒツジの品種は1,000種以上、ヤギは500種以上あるといわれています。
A.1種類だけ
B.2種類いる
C.100種類以上!
【Q2】アルパカとラマはどこがちがう?
混同されることが多いアルパカとラマ。よく似ているようで決定的な違いがあります。それは何でしょうか?
A.飼われる目的
B.体の大きさ
C.耳の長さ
【Q3】私たちの体にあって、アルパカにはないものは?

私たちの体に当たり前にあるものが、アルパカにはありません。それは次のうちどれでしょう。
A.上の前歯
B.下の前歯
C.上下の奥歯
【Q4】アルパカが怒った!何をしてくる?
天敵に対しては逃げることしかできないアルパカ。仲間や人間に対して怒ったときは、どんな行動をとるのでしょうか。
A.後ろ脚で蹴り上げる
B.噛みついてくる
C.臭い唾(つば)を吐きかける
【Q5】アルパカの鳴き声は?
見たりふれあったりする機会はあっても、アルパカの声を聞くことはあまりないかもしれません。一体、どんな風に鳴くのでしょうか。
A.ヒツジのようにメェ~と鳴く
B.ネコのようにニャーと鳴く
C.フ~ンフ~ンとハミングをする
D.鳴かない
アルパカを飼うことはできる?

海外ではペットとして飼育されることもあるアルパカ。日本の法律では特にアルパカの飼育に制限はありません。とはいえ、群れで生活するアルパカは寂しがり屋なので必ず複数で飼う必要があります。また高山の冷涼な気候に適応している分、暑さに弱くなっています。複数を飼育するためのスペースや環境の整備を考えると、個人での飼育は難しいでしょう。
まとめ

ふわふわでかわいく、その毛からできる繊維でわたしたちを温めてくれるアルパカ。今では上質な毛だけでなく医療面でも注目されています。アルパカが持つ抗体が、新型コロナウイルスのような人の抗体では変異に対応しにくいウイルスにも効果が高いことがわかったからです。医療現場でセラピードッグが普及しているアメリカでは、セラピーアルパカも登場。触れることや一緒にお散歩することで、患者さんの心や運動機能の回復に役立っています。アルパカの活躍にこれからも注目したいですね。