2018.12.11
まずは、この写真をご覧ください。
まるでパンダが自撮りをしたかのような、この写真。きっと初めて見た人は、「パンダかわいい~」や「もしかして、この子が撮ったの? おもしろーい」なんて言いながら、笑って眺めているはず。
でも、何かがおかしいの、わかりますか?
その本当の意味を知ったとき、あなたはもう笑っていられなくなるかもしれません。
動物たちが、セルフィーを通して語り始めた
この写真はWWFジャパンが現在展開中のキャンペーン「#ANIMAL_SELFIE」のもの。動物たちのセルフィー(自撮り)を通じて、世界各地にはびこる環境問題について広く伝え、支援を呼びかけることが目的です。
本キャンペーンでは、全32種類の動物たちが、セルフィーを撮って、自らInstagramに投稿しています(※)。
その写真は一見、インスタ映えを狙っているかのようなユニークなものですが、背景には、彼らが今直面しているさまざまな問題を象徴する風景が広がります。
例えば前段のパンダの場合、本来なら緑深い山林であるはずの生息地は、木が伐採され、山肌も土がむき出しの状態に。
さらにその写真には、「#いつのまにかお家が壊されている」「#静かなお家に戻りたいな」「#森林伐採」といった、棲家を追われるパンダたちの窮状を伝えるハッシュタグが添えられています。
ユーモアを含みつつ、ひとたびわかるとドキリとさせられる。そんな巧みな手法に、筆者は「もしかしたらこの写真は、彼らが命がけで撮った最後の1枚かもしれない…」という錯覚すら覚えました。
※画像は、あたかもセルフィーを撮ったかのような写真に加工したものです
私たちにもなじみ深い、あの動物たちも参加
全32の動物種には、パンダやホッキョクグマ、アフリカゾウや、私たちにも身近なマグロやオウムのほか、昨今ペットとしての需要が高まり、密輸の増加が懸念されているコツメカワウソなども含まれています。
彼らは今、乱獲や密猟、生息域の減少、環境汚染など、さまざまな問題に直面し、その数を減らしています。
ここで、セルフィーの一部をご紹介しましょう。キャンペーンのコンセプトを知ったうえで、これらの写真をしっかり見つめてください。
「かわいい」と感じたはずの動物たちの姿が、そこから聞こえてくる声が、まったく違うものに変わっていませんか?
▲オランウータン
▲クロサイ
▲ツキノワグマ
▲コツメカワウソ
▲クロマグロ
▲コンゴウインコ
世界初のシステムで、簡単に彼らを応援できる!
本キャンペーンは、日本でも今年6月に解禁となったInstagramのショッピング機能「SHOP NOW機能」を使って、簡単なステップで寄付をすることができるのも、大きな特徴のひとつ。
Instagram上の各投稿画像の左下に表示されたショップアイコンから、2クリックでECサイトにリンク。そこで支援ステッカーを購入すると、代金の一部が寄付される仕組みになっています。
支援ステッカーは、パンダでおなじみのWWF ロゴステッカー2枚と、「#ANIMAL_SELFIE」のロゴをあしらったステッカー1枚がセットになって1,000円(税込・送料込)。集まった寄付金は、WWFの環境保全活動資金として使用されます。お手軽・お手頃な、この参加しやすさもうれしいところです。
キャンペーン実施期間は、12月末まで。「歳末助けあい」の言葉が飛び交うこの季節、今年は地球規模のでっかい助けあいをしてみてはいかがですか?
【関連リンク】
・#ANIMAL_SELFIE キャンペーンサイト
・WWFジャパン