謎解きイベントに参加して、森や動物を守る第一歩につなげよう！

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イベント

by anicom you編集部 2018.05.10

来る5月19日（土）、20日（日）の二日間、「よこはま動物園ズーラシア」で、あるイベントが開催されます。

その名も「みんなの謎探アドベンチャー『動物たちの楽園』に眠るパームの実を探せ！」。

このイベント、内容を読み解くキーワードは、「パーム油」です。

みなさんはパーム油がどんなものかご存じですか？「知らない」という方も、実はものすごくお世話になっているものなんです。

パーム油はアブラヤシの果肉から得られる油脂のこと。ポテトチップスやチョコレート、マーガリンに、即席めんや菓子パン、アイスクリームなど、私たちが口にする、ごく一般的な食品に多用されている油です（原材料名に「植物油脂」と明記されるものに含まれます）。

また、食品以外にも、石鹸、洗剤、塗料、化粧品などにも幅広く活用されていて、WWFによると、スーパーに並ぶ商品のうち、パーム油が何かしらのかたちで使われている商品は、全体の約50％にものぼるそうです。

【参照元】
WWF「食物油ってなーに？」

しかし、私たちが何気なく食べたり使っているこれらの商品が、熱帯の森と、そこで暮らす動物たちに、今、深刻な事態をもたらしているといいます。

アブラヤシが栽培可能なインドネシアなど東南アジアの国々では、大規模なアブラヤシ農園の開発のために森林減少が進み、そこに暮らす多くの動物たちが棲み処や餌場を失いました。

本来の生活環境を追われた動物たちは、農園や村落など、人の活動地域に侵入し、密猟者のターゲットにもなりやすくなったことで、絶滅の危機にさらされています。

また、動物の話とは逸れるかもしれませんが、そのようなアブラヤシの大規模農園では、違法労働の問題も深刻だといわれています。

【参照元】
WWF「パーム油　私たちの暮らしと熱帯林の破壊をつなぐもの」

このような事態を改善するために、今世界では「RSPO」認証制度が広がりを見せています。

「RSPO」とは「Roundtable on Sustainable Palm Oil（持続可能なパーム油のための円卓会議）」の略。2004年に設立した非営利団体です。

RSPOが推し進めるこの認証制度は、環境への影響や労働面での問題などを起こさず生産された、持続可能なパーム油を使用した商品に「RSPO」マークをつけるというもの。

厳格な基準をパスした、信頼できるRSPOマークの商品を私たち消費者が選べば、森の未来を守ることにつながる、という仕組みになっています。

【関連リンク】
RSPO公式サイト

ただ、RSPOの存在は、日本ではまだまだ知られていないのが現状です。そこで、今回のイベントが企画されました。

学生団体「palmstream」が中心メンバーを務める「パームの実・実行委員会」が主催し、さまざまな教育団体、環境団体がバックアップするこのイベントは、よこはま動物園ズーラシアを舞台に、パーム油の生産に関わる動物たちを実際に観察しながら、謎解きにチャレンジするという内容。

まずは熱帯の森で今起きている事実を知り、“自分ごと”として考えてもらうことで、RSPOの取り組みを広く根付かせていく第一歩につなげるのが趣旨です。

イベント自体の参加費は無料（※）で、事前の申し込みも不要。当日参加も歓迎とのことなので、ふらっと遊びに行っておもしろそうなら参加する…という具合に、気軽に参加できそうですね。

※ズーラシア入園料は別途必要

熱帯の森で起きている問題は、実は私たち消費者側の問題です。私たちが便利に暮らすために、サイやトラ、オランウータン、ゾウなど、なじみの深い動物たちが、地球から姿を消してしまうとしたらーー。

そんなの、悲しいことだと思いませんか？

この気持ちを同じくしてくれる方、このイベントに遊びに行って、まずは知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

【開催日時】
2018年5月19日（土）、20日（日）　受付時間10時～15時　ゴール受付時間15:30まで

※荒天時：5月26日（土）、27日（日）に延期

【会場】
よこはま動物園ズーラシア　スタート地点：正門入り口入ってすぐ
（神奈川県横浜市旭区上白根町1175-1）

【参加費】
ズーラシアの入園料のみ（イベント参加自体は無料）

【参加方法】
事前予約不要・当日参加歓迎

【イベントの流れ】
①スタート：流れの説明、説明キット（謎の手がかり）を配布
②動物を観察しながら、描かれた謎を解き、ゴールを目指す
③ゴール：パーム油のレクチャーを受け、感じたことをメッセージに書いて掲示