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【将来、病気の予測も可能に?】ペットと腸内フローラに関する5つの研究結果を一挙紹介!

研究開発

【将来、病気の予測も可能に?】ペットと腸内フローラに関する5つの研究結果を一挙紹介!

2017年8月16日に発表された論文 によると、猫の腸内の善玉菌が、人や犬と違っていることがわかったそうです。しかもそれが、食生活の違いが関係しているとのこと。アニコムグループでも、2016年からペットや人の腸内細菌に関する研究を始めており、既に1万件以上の検査実績があります。この「ペット×腸内細菌」の研究の中で得られた、5つの事例をご紹介します。


1.やっぱり、動物種によって腸内フローラは違う!

アニコム損保の保険対象動物である犬・猫・鳥・うさぎ・フェレットについて、5,000頭以上の腸内フローラを調査したところ、動物種ごとに特徴があることがわかりました。例えば、草食動物であるうさぎは、食物繊維の分解に関与する細菌(Verrucomicrobiaという、グラフの赤い部分)が多く、このことから、自身の消化吸収能力だけでなく、腸内細菌にも頼っていることがわかります。なんて頼もしいんだ、腸内細菌!
どうぶつ種ごとの腸内フローラ


2.腸内にも、若さがある!?

動物の腸内フローラは、年齢によっても変化することがわかりました。例えば、猫ではバクテロイデス菌(Bacteroides属)と呼ばれる腸内細菌は、年齢を重ねるにつれ、その比率が高くなっていきます。バクテロイデス菌とは、いわゆる「やせ菌」の代表格です。他にも、犬では善玉菌の代表格であるビフィズス菌(Bifidobacterium属)では、年齢が上がるにつれ、低くなっていくことがわかりました。また犬、猫の両方で年齢が若いほど、腸内細菌の種類が豊富である傾向も見えてきています。つまり、どうやら腸内にも「若さ」が存在していそうです。


3.生活環境で、腸内フローラが変わる?

動物の腸内フローラは、生活環境の違いとも、関係がありそうです。例えば、郊外に住んでいる犬や、散歩の頻度が高い犬ほど、腸内フローラが豊かであることがわかりました。また、多頭飼育であることや、歯磨きの頻度が高いことも、腸内フローラに影響を及ぼすようです。
生活環境の違いと腸内細菌


4.ペットだけでなく、飼い主のフローラも?

ペットを飼っている人、飼っていない人での腸内細菌を調査したところ、ペットを飼っている人の方が、腸内フローラが豊富であることもわかりました。なかでも、乳幼児の方がフローラにはペット飼育の有無により、顕著な違いが見られました。詳しくはコチラ


5.病気との関連は?

既に、人においては腸内細菌と病気との関係について世界中で研究が進んでいます。動物における病気の発生の予測も、近い将来「腸内細菌検査」でできるようになるかもしれません。例えば、消化器疾患にかかったことのあるうさぎでは、そうでない子に比べ特定の細菌種が増加している傾向にありました。犬では特定の細菌の増加が、消化器疾患や皮膚疾患といった複数の疾患の発症と関連性があることがわかってきています。


でも、腸内フローラは変えられる!

重要なのは、持って生まれた遺伝子と違って、「腸内フローラは変えられる」ということです。アニコムの社員や、そのペットの食生活を見直してもらい、その前後で腸内フローラを比較したところ、そこには変化があったこともわかっています。より健康になるために、アニコムでは、「何をどのように食べると、腸内フローラを改善させられるのか」について、引き続き調査を続けています。今後も順次皆さまにお伝えしていきますので、どうぞご期待ください!

*本コラムにおけるデータはいずれも2017年8月18日時点の結果です。
(文責:薬学博士 堀江亮)



引用元
Transition of the intestinal microbiota of cats with age