by 編集部 2020.07.09
世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスですが、私たち人だけでなく動物たちにも感染したという報告がみられます。大切な家族に感染してしまわないか不安に思われる方も多いかと思います。そこで、これまでに報告されている動物たちへの感染の事例をまとめました。
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【ペットと暮らす方へ】新型コロナウイルス感染症の情報・対策まとめ
猫
アメリカ、ベルギー、フランスなど複数の国で感染が確認されています。また、研究でも感染が確認され、猫同士での伝播が起こることも判明しています。呼吸器症状や下痢の症状がみられ、研究では感染により死亡する例も出ています。
また、ネコ科の大型動物(トラ、ライオン)でも感染が報告されています。
犬
香港、アメリカで感染が確認されています。呼吸器症状や食欲不振の症状がみられています。猫と比較すると感染例が少なく、研究でも感染が起こりにくいことがわかっています。今のところ、ほかの動物への伝播は報告されていません。
ミンク
オランダで多くの感染例が出ています。ミンク同士の伝播が認められるほか、重要な問題としてミンクから人への伝播が認められています。
フェレット
ミンクと同じイタチ科の伴侶動物で、研究によって感染が認められており、フェレット同士で伝播が起こることも確認されています。
ハムスター
ゴールデンハムスターの研究で、感染とハムスター同士での伝播が起こることが確認されています。
他の動物たちでも感染の有無が報告されています。現時点で判明している情報を以下の表にまとめて記載します。
感染状況 | 症状 | 他個体への伝播 | |
ネコ目ネコ科 | |||
---|---|---|---|
ネコ | 自然感染(飼い主) 研究科での感染 | 自然感染(飼い主) 研究家での感染 | 同種内 |
トラ | |||
ライオン | |||
ネコ目イヌ科 | |||
イヌ | 自然感染(飼い主) 研究科での感染 | 呼吸症状 死亡例あり | なし |
ネコ目イタチ科 | |||
ミンク | 自然感染(飼育員、ミンク) | 呼吸器症状 下痢 | 同種内あり ヒト |
フェレット | 研究科での感染 | 呼吸器症状 | 同種内あり |
センザンコウ目センザンコウ科 | |||
マレーセンザンコウ | 自然感染 | 病変あり | 不明 |
コウモリ目オオコウモリ科 | |||
エジプトフルーツバット | 研究科での感染 | 同種内 | |
コウモリ目キクガシラコウモリ科 | |||
ナカキクガシラコウモリ | 自然感染 | ||
鯨偶蹄目イノシシ科 | |||
ブタ | 感染しない | ||
サル目オナガザル科 | |||
アカゲザル | 研究科での感染 回復後は再感染しない | 稀 | しない |
カニクイザル | 研究科での感染 | ||
サル目オマキザル科 | |||
コモンマーモセット | 研究科での感染 | 稀 | しない |
ネズミ目キヌゲネズミ科 | |||
ハムスター | 研究科での感染 回復後は再感染しない | 体重減少 | 同種内 |
ネズミ目ネズミ科 | |||
マウス | 研究科で感染なし | ||
ラット |
感染状況 | 症状 | 他個体への伝播 | |
キジ目キジ科 | |||
---|---|---|---|
ニワトリ | 研究下で感染なし | ||
カモ目カモ科 | |||
カモ | 研究下で感染なし |
いま私たちにできること
どうぶつたちにも感染することが徐々にわかってきており、中には深刻な症状になることもあります。また、人と相互に感染する可能性があることもわかってきました。アメリカの疾病予防管理センター(CDC)は、大切な家族や我々自身を守るために、ペットと暮らす人に以下のことに気を付けるよう伝えています。
・猫は家の外に出さない。
・犬の散歩はほかの人や犬から2メートル以上離れて行う。
・マスクなどの顔を覆うものは、動物を傷つけることがあるので装着しない。
・万が一人がコロナウイルスに感染したら、どうぶつとの接触を避ける。
どうぶつ達と一緒に新しい生活様式を実践して、新型コロナウイルスの感染から身を守りましょう。