【ペットと暮らす方へ】新型コロナウイルス感染症の情報・対策まとめ(3月30日更新)

by 編集部 2020.03.30

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 目次 

▼新型コロナウイルスは犬猫にも感染する?

▼海外で「犬や猫の感染が確認された」と報道されているけど?

▼ペットが新型コロナウイルスに感染した人と接触したら、ペットが感染源になってしまう?

▼自分が新型コロナウイルスにかかった場合、ペットの世話はどうすべき?

▼感染者とペットに濃厚接触歴がある。自分のペットは新型コロナウイルス感染症にかかっていない?

▼この騒動前から、犬猫にも「コロナウイルス感染症」があるって本当? 人にもうつる?

▼新型コロナウイルス対策のために、犬にコロナワクチン接種をすべき?

▼猫には感染する? どのように過ごしたら良い?(2020年3月30日追記)

▼まずはご自身の感染防御の徹底を

▼最後に「ペットは悪くない」


中国の武漢・湖北省で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、世界中で拡大し続けています。日本でも日々感染者の報告がテレビのニュースで流れ、治療法も確立されていない中、いつ収束するのかは目途が立っていない状況です。


そんな中、2020年2月28日には香港で「犬から新型コロナウイルスの陽性反応が出た」との報道もありました。ペットを飼っている方は、ご自身のみならずわが子は大丈夫かと不安な日々を過ごされているのではないでしょうか。


そこで今回は、現時点において判明している情報から、本感染症とペットに関する最新情報をお伝えします。


新型コロナウイルスは犬猫にも感染する?

可能性のある事例は出ているものの、現時点で、今回の新型コロナウイルスに犬や猫が感染するとは断言できません。また、人への感染源になるといった証拠もなく、もし犬猫が感染することがあったとしても、発症する(病状を呈する)かについても、正確にわかっていません。


WHO(世界保健機構)によると「現時点でペットへの感染についてはっきりとした証拠はないものの、ペットと触れ合ったあとには、石鹸を使って手洗いをすることは良いアイデアです」と発表しています。手指衛生を心がけることで、コロナウイルスだけでなく、さまざまな細菌からも守ってくれます。


▲WHO ホームページより


感染の可能性がある以上、人と同様、人ごみやドッグランの利用は避け、散歩も家の周りをまわるくらいの程度にとどめるのが安全だと考えられます。


日々新しい情報が更新されていきますので、状況が変化した場合には、私たちからもすみやかにお伝えいたします。


海外で「犬や猫の感染が確認された」と報道されているけど?

2020年2月28日、香港で「犬から新型コロナウイルスの弱陽性反応が出た」との報道がありました。東京都獣医師会 危機管理室感染症セクションによると、「たまたま犬の鼻と口の粘膜に付着していたウイルスを検出したものの可能性が高く、犬の体内でウイルスが増殖したことを示すものではない」としています。


2020年3月4日、香港政府は「新型コロナウイルスの感染者が飼育する犬が、本ウイルスに感染したことを確認した」と発表しました。飼い主から感染した可能性がある、との報道がされています。症状が出ているものではなく、詳しいことは明らかになっていません。


仮に「犬への感染」が事実であったとしても、以下の点には留意しておく必要があります。


①感染例は1例だけであり、全ての犬に感染するかは不明

②犬からほかの動物に感染する可能性は、現時点では不明

③検査結果は陽性だが、十分な研究であるとはいえない


日本において、動物に対して新型コロナウイルスの検査を行う体制は整っているとは言えません。動物病院でも、この検査を行うことはできません。幸い、犬に症状を起こす可能性は現時点では少ないとされています。症状がない状態では動物病院で治療できることもありませんので、仮に犬にコロナウイルス感染の可能性があっても、確認することや治療することも困難な状況と考えられます。


今回、飼い主から犬への感染が確認されました。香港と同じく、日本の家庭犬は、コウモリなどの野生動物と接触する機会がほぼ存在しません。この事例と同様に、飼い主からの感染が注意すべき経路と考えられます。まずは、人の感染予防を徹底することが重要です。


(3月18日追記)

上記の犬が死亡したと報道されています。17歳で高齢ということもあり、コロナウイルスの感染が直接的に影響したかについては、現段階では不明です。

まだ、このニュースで過剰反応する必要はありませんので、正確な情報が発表されるまで、落ち着いて行動しましょう。


(3月26日追記)

3月19日に香港で2例目となる犬のコロナウィルスへの感染が確認されたと報道されています。

専門家によると、犬の飼い主が感染していることから、ヒトから感染した可能性が非常に高いとされています。

香港政府は、現時点でペットからヒトへの感染は確認されていないとして、飼い主に対して冷静に対応するよう、呼び掛けています。


(3月30日追記)

ベルギー政府は3月27日、ペットとして飼育されている猫が飼い主を通じて新型コロナウイルスに感染した例を確認したと発表しました。

飼い主の女性に感染の症状が出た1週間後、猫にも呼吸器症状や消化器症状が見られたものの、現在は快方に向かっているとのことです。

ベルギー政府は「人からペットへの感染は特殊なケース」としながらも、感染者はペットと接触することも避けるよう呼びかけています。

ペットが新型コロナウイルスに感染した人と接触したら、ペットが感染源になってしまう?

上記のように、「ペットに感染した」という報道はありますが、現時点で、ペットが新型コロナウイルス感染症を伝播(でんぱ;周囲の人や動物に感染を拡げること)させる証拠は出ていません。また、ペットだけでなく畜産動物が今回の新型コロナウイルスの感染源と考えられるような証拠もありません。


ただ、日々新しい情報が更新されていますので、信頼できる各機関の公表情報を参考にしてください。私たちからもできるかぎりお知らせいたします。


自分が新型コロナウイルスにかかった場合、ペットの世話はどうすべき?

万が一、ご自身が新型コロナウイルス感染症にかかってしまった場合、人に対する接触を制限するのと同様に、ペットは家の中で隔離することが望まれます。当然、ペットや他の動物との接触も極力控えてください。どうしてもペットの世話をする、あるいは近くにいる必要がある場合には、ペットを触る前後に手洗いをして、マスクをするしかありません。もちろん、撫でる、くっつく、キスをする、顔などを舐めさせる、同じ食べ物をシェアするといった接触も避けてください。


感染の可能性がある動物を隔離入院させられる動物病院も少ないと考えられます。飼い主が軽症の場合には、ご自身での世話を行ってください。


もし、飼い主が入院しないといけない場合には、ペットの世話は家族の別の人に任せる、あるいは信頼できる預け先にお願いするといった対応がよいでしょう。その際には、ご自身が感染したことを相手先にも申告し、十分注意して世話をしてもらう必要があります。保健所にも申告する必要があるかもしれません。


なお、感染した方が生活していた場所にペットを残し、知人やペットシッターに世話を依頼するといった方法は、感染症対策の観点から望ましくありません。


感染者とペットに濃厚接触歴がある。自分のペットは新型コロナウイルス感染症にかかっていない?

もし新型コロナウイルスの感染者と、ご自身のペットの間で濃厚接触したことがある場合には、すぐさまペットを動物病院に連れていくのではなく、まずは電話で保健所に相談してください。


しかし、前述したように、現状は以下の通りと考えられます。


・症状がなければ、動物病院でできる治療はほとんどない

・動物病院で検査することはほとんど不可能

・感染可能性のある動物を隔離入院させられる病院はかなり少ない


基本的には、自宅での隔離が第一選択となりますが、この点も含めて保健所および動物病院に相談して判断してください。


この騒動前から、犬猫にも「コロナウイルス感染症」があるって本当? 人にもうつる?

実は、犬や猫にも、それぞれ「コロナウイルス感染症」が存在します。名前がややこしいのですが、今回の「新型コロナウイルス」とは異なるもので、ほとんど別のウイルスと考えても構いません。犬猫に感染する従来のコロナウイルスが、人を含めた他の動物種に感染したという報告はありません。


なお、犬の場合は「犬コロナウイルス感染症(CCV)」といって、軽い下痢の症状を起こします。猫の場合は、発熱や神経症状、腹膜炎などを引き起こします。これらはいずれも、肺炎を主な症状とする今回の新型コロナウイルス感染症とは、原因となるウイルスも感染する動物種も全く異なる病気ですので、混同しないように気を付けましょう。


【関連リンク】

犬コロナウイルス感染症|みんなのどうぶつ病気大百科

猫伝染性腹膜炎(FIP)|猫との暮らし大百科


新型コロナウイルス対策のために、犬にコロナワクチン接種をすべき?

犬コロナウイルス感染症(CCV)にはワクチンがあります。6種混合ワクチンなどに含まれていますね。


ですが、これはあくまで従来の犬コロナウイルスに対しての免疫をつけることを目的としているので、今回の「新型コロナウイルス感染症」を予防するためのものではありません。


そのため現在流通している犬コロナウイルスに対するワクチンが、新型コロナウイルスに対しても同時に防御効果を示すといった証拠はありません。


【関連リンク】

犬の混合ワクチンについて|みんなのどうぶつ病気大百科


猫には感染する? どのように過ごしたら良い?(2020年3月30日追記)

3月27日にベルギー政府が猫への感染例を報告していますが、あくまで「特殊なケース」とされています。ただし、やはり人間や犬と同様、リスクを避けるという観点から、外には出さず、家の中にいる方が賢明です。


猫に人間のコロナウイルスが感染するかについては、SARSコロナウイルスで人為的に接種した場合に感染した報告があるようですが、これは自然発生したものではなく、実験的な特殊条件下での報告です。その場合も、重大な病気は起こらず、すぐに感染から回復するとされています。自然界で起こり得ない条件での感染例ですので、過剰に心配する必要はありません。


自宅内での飼育を心がけてください。また、自宅内に感染者が出た場合には、犬と同様に対処するようにして下さい。


【関連リンク】

ネコちゃんの混合ワクチンについて|みんなのどうぶつ病気大百科


まずはご自身の感染防御の徹底を

繰り返しになりますが、現時点では犬猫への感染は認められていません。何よりも、まずはご自身の感染防御を徹底していただくことが重要です。


詳しくは下記サイトもご参照ください。


厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について

首相官邸:新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~


新型コロナウイルス感染症については日々新しい情報が更新されていますので、特にペットに関する状況が変化した場合にはすみやかにお伝えいたします。


そして何よりも、この世界的危機が一日でも早く収束することを願っています。


最後に「ペットは悪くない」

今回の事例では、ペットはたまたま飼い主からウイルスをもらってしまったに過ぎず、ペットが感染源となって伝播させたというものではありません。すべてのペットが感染するかについてもさらなる調査・研究が必要です。ペットは大切な家族であり、過剰に怖がることはしないようにしてください。飼育放棄などはもってのほかです。これまでと同じく、愛情を持って接してあげることが、いまのところの最善策です。


※本記事は以下の情報をもとに作成しています。

・The New Coronavirus and Companion Animal-Advice for WSAVA Members./ WSAVA(世界小動物獣医師会)/ 2020年2月9日

・飼い主さんに向けて(新型コロナウイルスQ&A) / 東京都獣医師会 / 2020年2月28日

・JBVPからのお知らせ 香港の犬からの新型コロナウイルス検出に関する追加情報 / 一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム / 2020年3月5日更新

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コメント20

びびさん

ペットへの感染が確認されて感染源であるとされた場合
狂牛病と同じように
ペットの処分などにならないかどうか心配になっています。
大丈夫なのでしょうか?
不安です。

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kaiさん

我が家の愛犬は人が大好きで
知らない人でも手などペロペロしちゃいます💦
コロナに注意しなくてはならない今気になるのですが、
その人の前で嬉しそうにしている犬にあまり注意するのも気が引けてなかなか出来ません。
悩ましい所です。

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ジンジンさん

コロナに感染、入院した場合
(夫婦2人、子供なし
大型犬を飼ってます)
愛犬を預ける先をどうしたら良いかかんがえてしまいます。身内が近くにおらず、ペットホテルに預けたとしても、感染者と申告しなければいけない為、きっと受入れ側は断ってくるのでしょうか。
その場合はどうすればいいのか毎日悩んでます。

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うーちゃ(ほーらんどろっぷ)さん

アニコムさま。詳しい情報を提供して頂いてありがとうございます。動物さんへの情報が少ない中とても心強いです。また人間自身も不安な事が多々あるなかでどのように愛するペットを守れるのかと考えさせられる日々です。予防対策、免疫力をつけるなど出来ることしっかりしたい、とゆう思いが強まりました。こうしてペット飼いさまと共有出来ることも有難く思います。

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