シマリス ~小さなからだで森を育む~

2017.05.23

取れるシッポは敵から逃れる手段

背中に描かれた5本の縞模様。木の実をにぎる4本の短い指。黒く潤んだ瞳。どんぐりを入れてぷっくり膨らんだ頬。さて、どんな動物が思い浮かびましたか。


そうです、今回は「シマリス」です。


ディズニーのキャラクター「チップとデール」でおなじみのシマリスは、体長10~18cm、シッポは8~13cm。小さくてちょこちょこ走りまわる姿が、なんとも愛嬌たっぷりでかわいらしいですね。


ネコヤナギを大きくしたようなふさふさのシッポも、チャームポイントのひとつ。樹上で生活することが多いシマリスにとって、バランスを保つために重要な存在でもありますが、このシッポ、取れてしまうことがあるのをご存知でしょうか。敵から逃れるために、トカゲのシッポのように取れやすくなっているのです。


そのため、ペットとして飼育する際は、乱暴に扱うのはNGです。取れたら二度と生えてきません。


ときどきごはんを食べて春を待つ

シマリスは昼行性なので、明るい日中に活発に動き、夜になると巣穴で眠ります。主に果実や木の実、種子などを食べますが、雑食性なのでセミなどの昆虫やトカゲなども食べます。


秋には大量の食物を巣穴に運び込み、冬眠に備えます。巣穴に食物を運搬するときに大活躍するのが、特徴的な頬袋です。どんぐりなら左右に3個ずつ、合計6個を入れて運ぶことができるそうです。


シマリスは、冬眠している間、ずっと寝ているわけではありません。ときどき目を覚ましては、蓄えてある食物を食べ、巣穴の中で春が来るのを待っています。巣穴には食べカスやフンなどの廃棄用のトンネルが作られているといい、きれい好きな面がうかがえます。


木の実や種子を収集して地面に埋めておく彼らの習性は、苗木の定着に不可欠で、森の生態系の大切な役割をはたしています。からだは小さくても、森という大きな自然を育む一端を担っているんですね。


私たち人間も、シマリスたちが安心して暮らせる森を守る努力をしていきましょう。


【シマリス】
Tamias げっ歯目リス科シマリス属
シマリスの仲間は北アジアや北アメリカなど広く分布しており、日本では北海道にエゾシマリスが生息している。
平均寿命は6~10年。基本的に単独で行動する習性なので、群れることはほとんどない。

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