難治性の腸疾患を対象とした新たな診療を開始! 動物再生医療センター病院

2018.08.03

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動物再生医療センター病院では、7月25日からワンちゃんの難治性の腸疾患を対象とした新たな診療を開始しました。難治性慢性腸症でお悩みの飼い主様は、是非動物再生医療センター病院へお問い合わせください。


※動物再生医療センター病院とは、富士フイルムとアニコムが設立した合弁会社「セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社(以下:セルトラスト社)」が運営する動物病院です。


ワンちゃんの慢性腸症とは

ワンちゃんの慢性腸症は、小腸や大腸の粘膜に原因不明の慢性的な炎症が起こり、食欲不振、嘔吐、下痢、低アルブミン血症(※)などの症状をもたらす病気で、自己免疫の異常が原因の一つとして言われています。


一般的には食事療法、抗菌薬、副腎皮質ステロイド剤による治療により症状が改善されますが、難治性の場合、これらの治療を行っても十分に効果が得られず、死に至ることもあります。


細胞治療は、細胞のもつ炎症を抑える働きや、免疫バランスを調整する働きを利用することで、従来の治療で効果がなかったワンちゃんに対しても、腸の炎症を抑え、便の改善や食欲の回復が期待できる最先端の治療法です。


(※)アルブミンはタンパク質の一つで、体の浸透圧維持や血液中のさまざまな物質を運搬する役割を果たし、栄養状態の指標とされています。慢性腸症に罹患するイヌの特徴の一つとして、血液中のアルブミン濃度が異常に低下する低アルブミン血症があります。


難治性慢性腸症に対する細胞治療の有効性を確認

動物再生医療センター病院とセルトラスト社が行った、ワンちゃんの難治性慢性腸症を対象とした細胞治療の臨床研究では、約8割のワンちゃんに症状の改善が認められました。


具体的には、血液中のアルブミン濃度が基準範囲まで回復し、便の改善などの症状も有意に改善することを確認しました。


①細胞投与前の様子

②1回目の細胞投与から
約2ヶ月後の様子

③2回目の細胞投与から
約2ヶ月後の様子

他にも臨床研究の症例を募集しています

動物再生医療センター病院とセルトラスト社では、現在も細胞治療の開始に向け、「椎間板ヘルニア」「骨折」「関節炎」の臨床研究を引き続き行っています。


今後も、さらなる臨床データを蓄積し、治療効果を確認でき次第、診療を提供していきます。なお、臨床研究に必要な検査・手術にかかる費用、使用する細胞の費用などは、基本的に動物再生医療センター病院が負担しますので、是非お問い合わせください。


症例研究の症例募集についてはこちらから


先端医療の実用化でどうぶつ医療の発展を目指します

動物再生医療センター病院では、これまで乾性角結膜炎(KCS)に対する細胞治療を行ってきましたが、今回の慢性腸症の治療も加え、引き続き、再生医療を中心とした、「信頼」性の高い「細胞」を用いた先端医療の実用化・普及を目指し、どうぶつ医療の発展に貢献していきます。


【関連リンク】
・動物再生医療センター病院
・セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社

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