【猫トイレ革命!~後編~】猫IoTトイレ「toletta」は、こうして生まれた

by anicom you編集部 2018.08.10

猫が気をつけるべき「泌尿器系疾患」とはどのようなものか、そしてその予防のために、猫IoTトイレ「toletta」がどのように役立つのかをご紹介した特集前編。


続く後編では、生みの親である株式会社ハチたま(以下ハチたま)の代表取締役・堀 宏治さんと、同社CCO(チーフ・キャット・オフィサー)の山森愛美さんに、「toletta」誕生の裏側にあるエピソードや想いをたっぷりとうかがいました。


目指したのは、猫好きスタッフが自分で使いたくなるもの

▲株式会社ハチたま 代表取締役 堀 宏治さん


もともとは人の医療関連のお仕事をされていたという堀さん。ストレスフルな生活のなかで、愛犬が与えてくれる癒しの力のすばらしさを感じ、ペットのための仕事をしようとハチたまを立ち上げたそう。


「当初は犬用の商品を考えていたんです。でも山森さんをはじめ、猫好きな人が社内に増えていって、そのうち猫の泌尿器系疾患やトイレのチェックについての話題が出てくるようになって。そんな彼らが“自分で使いたくなるサービスは何?”って考えた時に、猫トイレを作ろうという話になったんです」(堀さん)


実際、山森さんも2頭の猫と暮らす愛猫家。猫の泌尿器系疾患に人一倍配慮し、苦労を重ねている飼い主さんのひとりでもあります。


「今一緒に暮らしている猫にストルバイトが出たんです。病院に定期的に通って、おしっこチェックもしていますが、やっぱり詰まっていないか心配。寝室にトイレを持ち込んで、夜もちゃんとおしっこをしているか気にしながら寝ています。


子供の頃からたくさんの猫と暮らしてきましたが、泌尿器系疾患にかかる子が本当に多くて。若いうちに亡くなる子もいました。もっと早く気づいて治療できていれば違ったんだろうなという思いが、ずっとありました」(山森さん)


猫を愛し、猫をよく知る人も納得するものに

▲取材時に見せていただいたのは、完成形に限りなく近い試作機。トイレユニットと計測器、「ねこ顔認識カメラ」の3パーツで1セット


こうして始まった「toletta」開発への道ですが、その過程でも、猫好きスタッフさんの声が大いに影響力を持つことに。例えば前編でご紹介した、「ねこ顔認識カメラ」による個体識別という方法を採用したのも、猫をよく知る山森さんたちの声を反映した結果だったとか。


「うちのスタッフが『首輪をいやがる子もいるのに、猫の首輪に装置をつけるなんてとんでもない!』と反対したからなんです。コスト的にはカメラより首輪につける装置の方がはるかに安いんですけどね(苦笑)」(堀さん)


▲猫の顔をしっかりとらえるための
最適なカメラ穴の位置なんだとか

▲市販のシステムトイレ用シートが
ぴったり使えるサイズのトレイ

「猫の環境を変えないで、今まで通り生活しているだけで健康管理ができるというところにこだわりました。たとえば、今までと違う猫砂に変えると、トイレをしなくなる子もいるじゃないですか? だから専用の砂ではなく、今まで使っていた市販の砂も使えるようにしています。


トイレユニットを外して丸洗いできるのも、きれい好きな猫のためにいつでも清潔に使えるよう考えた結果です」(山森さん)


“ねこファースト“に徹底した商品だけに、猫の飼い主さんたちの反応も「怖いぐらい、いい」と堀さんは語ります。


「“ニャンバサダー”というモニターさんを募集した際、志望動機を送っていただいたんですが、そこから『みんなこんなに猫を愛しているんだ!』っていう熱い想いが伝わって。移動中の飛行機で読んで、涙ぐんじゃいました。それだけみなさんが期待してくださっているというのは、何よりのやりがいです」(堀さん)


保護猫社員も「toletta」開発にたずさわってます

ちなみに、tolettaの開発には、文字通り“猫の手も借りている”とか。保護猫社員「うー」さんと「ちゃま」さん(略してうーちゃまさん)も、開発メンバーの一員です。


▲シャイな美少女「うー」さん。見知らぬ筆者にびくびく。ごめんね


▲びっくり顔の男子「ちゃま」さん。シャーと言われたけど、イマイチ迫力がない(笑)


“入社”の発端は、今年の年始の挨拶で「今年は猫社員を絶対に迎える」と堀さんが宣言したこと。付き合いのある団体さんに相談して紹介されたうーちゃまさんは、人慣れした保護猫ではなく、外で暮らしていた地域猫でした。


捕獲してすぐにお迎えという珍しいケースだったうえ、うーさんが感染症に罹患していたりと、通常より難しいお迎えの状況を前に、当初堀さんは躊躇していたとか。


「年始の宣言をしたものの、いろいろと事前の準備や条件が厳しくて、最初はこれ無理じゃない?って思ってたんです。でも猫好きスタッフに『私たちが猫を幸せにできなくて、どうやってtolettaで猫を幸せにするんですか!』ってガツンと言われて、ハッとしました」(堀さん)


紆余曲折の末、2月に無事入社した2頭(山森さんとは同期)。しかし、数週間は、やはりまったくコミュニケーションが取れない状態が続いたといいます。


「当時はうーちゃまのお世話が仕事のメインでした。電話が鳴ると2頭がびっくりするから、『電話かけてくるなよ! 仕事どころじゃないんだよ!』って(笑)」(堀さん)


それでも、根気強く見守り続けたスタッフさんたちとの距離が少しずつ縮まってきたそうで、最近の2頭の様子を、山森さんは嬉しそうにこう教えてくれました。


「未だにシャーって言われますけど、仕事をしていると、おやつよこせ!ってテーブルの上に乗ってきてニャーニャー言ったり、ごはんを作っているときにちゃまがスリーっと寄ってきたりするようになりました」(山森さん)


ちなみに、2頭にはちゃんと肩書きだってあるんです。「チーフ・トイレット・オフィサー」、略してCTO。テスターとして、tolettaの開発に関わっています。


「テストは期待通りにやってくれますよ。バッチリ大きいのをして、いい仕事しているね~って(笑)」(山森さん)


【関連リンク】
toletta公式Instagram(←うーちゃまさんの近影がたくさん紹介されていますよ!)


「toletta」が描く未来

キャットラバーの熱い想いと期待を一身に背負い、8月8日の「世界猫の日」に満を持して一般販売を開始したtoletta。これから、どんな未来を描くのでしょう?


「私たちは『ねこヘルスケアプラットホーム』という言い方をしていますが、tolettaで収集したデータを、例えばペットフードや保険、医療などとつなげて、最終的には猫に還元していけるようなサービスを作りたい、というのが、われわれの構想です。tolettaはあくまでそのためのトリガーでしかないんです。


うちの会社には、『猫が幸せになれば、人はもっと幸せになれる』という社訓があって。その“幸せ”にはいろいろな定義があると思いますが、健康で長生きすることは猫にとって幸せだろうし、飼い主さんの幸せにも直結すると思っています。


では、どうやったら長生きできるんだろうと考えたとき、tolettaが果たす役割は小さいかもしれないけど、誰もやったことがない“最初の一歩”は踏み出せるのではないかと思っています」(堀さん)


いちトイレタリーアイテムから、飼い主さん、獣医さんと並んで猫の健康を守る“第三の目”へ。tolettaが、もしそんな未来を連れてくるとしたら、それはまさに「猫トイレ革命」と呼んでも、決して大げさなことではないと思うのは、筆者だけでしょうか?




2回にわたってお届けした、猫IoTトイレ「toletta」特集、いかがでしたか?


泌尿器系疾患が不安だったり、猫の健康維持でお悩みの方は、気軽に利用してみてはいかがですか? tolettaがもっと安心で、もっと幸せな猫ライフを送る手助けをしてくれるかもしれませんよ。

【tolettaスペック】

通信機能:無線LAN(2.4GHz)
外形寸法:<筐体部>幅 43.6cm × 奥行 54.8cm × 高さ 30.3cm
<トイレスペース部>幅 38.4cm × 奥行 49.4cm × 高さ 22.5cm
重量:約 3.3kg
電源:AC 100V
対応OS:AndroidTM 5.0以降 / iOS 10 以降

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【関連リンク】
toletta 公式サイト

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