【ペットとがん③】ご家族が納得する治療方針を

2018.07.27

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治療効果を高めるための「緩和療法」もある

前回、がん治療の目的として「根治療法」と「緩和療法」があるとお伝えしました。緩和療法は、がんによる体の痛みや不快感を和らげ、ペットと家族の生活を大切にする考え方で、人の医療と同様に動物医療でも広まりつつあります。


延命治療とも異なり、最期を迎えるまで、できる限り積極的に生きていけるようにするもので、闘病中や死別後の家族の生活を支えるものでもあります。終末期医療としてだけでなく、診断の初期から根治療法と同時に行い、その治療効果を高めるために実施することもあります。


根治できないときは、残された時間を穏やかに過ごすための選択も

がんの種類や進行度、家族の時間や医療費の関係で、必ずしも根治療法を目指せないこともあります。愛するペットのために最善の治療を願う飼い主であれば、緩和療法も納得のいく選択肢の一つとなるでしょう。


実際にペットががんと診断されたら、がんの種類や進行度などの現状を見極め、治療開始前に獣医師とよく相談し、治療の目標を設定しておくことが重要です。


最近はインターネットなどでさまざまな情報が氾濫していますが、すべてが正しいとは限りません。惑わされず、分からないことは実際に動物を診ている獣医師や看護師に聞いてみましょう。


大学病院や専門病院にセカンドオピニオンを聞くこともできます。納得のいく治療を選択し、残された時間を苦しまずに家族と一緒に過ごすことを考えてみてください。

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