【ペットとがん①】 大切なのは早期発見

2018.07.10

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齢を取るほど犬・猫の腫瘍疾患は増えていく

ペットが過ごす環境はここ数十年で大きく改善されました。ワクチンなどの普及による感染症の減少、室内飼育による交通事故の減少などで寿命が延びていると考えられています。


一方、長生きする犬や猫が多くなり、人間同様に加齢による病気が増えてきました。アニコム「家庭どうぶつ白書2017」のデータによると、たとえば犬の腫瘍疾患の保険請求は3歳以降に増え始め、年を重ねるごとに右肩上がりに増加しています。これは猫でも同様の傾向が見られます。


【犬の請求割合の年齢推移】

【猫の請求割合の年齢推移】

ペットの身体に触れたり、行動をよく観察して早期発見を

腫瘍疾患にはがん(悪性腫瘍)も含まれ、4~12歳の犬ではもっとも多い死因です。犬に多い腫瘍としては皮膚の腫瘍や乳腺腫瘍があります。どちらも飼い主が気づきやすい部位のため、日頃から体全体を触る習慣を付け、小さいしこりでも発見できるようにしておくことが重要です。


猫でも腫瘍が多い部位は同じですが、全身をくまなく触られるのを嫌がる猫が多いため、食事量や体重などの変化を見逃さないことが重要です。


犬では犬種によっても発症率が異なります。腫瘍にかかりやすい犬種はゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーで、特に注意が必要です。大型犬の場合は骨にできる腫瘍もあるので歩き方に変化がないか観察するといいでしょう。がんは予防が難しいため、早めの発見がもっとも重要です。


次回はがんの治療法について紹介します。

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