2024.06.07
「わが子に限って事故は起こらない」。飼い主としてそう思いたい気持ちはありますが、残念ながらペットが原因の事故は後を絶ちません。
アニコム損保では、毎年6月25日を「無事故(625)の日」と定め、ペットが原因となる事故の予防啓発を行っています。今回はアニコム損保の賠償責任事故担当から、ペットに関する法律、実際の請求事例、代表的な3つの事故のケースと対策についてご紹介します。
預かりも要注意!ペットの事故の法的責任
ペットが他人に危害を加えた場合の責任について、民法で「ペットの飼い主は『動物の占有者』として、自身のペットが他人に危害を加えた場合、その被害者に生じた損害を賠償する責任を負う」と定められています(民法718条)。
この飼い主の責任は、預かり主も問われます。ペットを預かるもしくは預ける場合には、損害賠償責任が発生することに注意しましょう。
飼い主の責任は刑法でも定められています。
事故の被害者が過失傷害罪として被害届を出した場合に、刑法上の責任に問われることがあります。罪が成立すると犬の占有者や飼い主に対し「罰金または科料」が科されます※。
※科料は「1000円以上1万円未満」の金銭納付(刑法第17条)。罰金は「1万円以上」(刑法第15条)。
公園でリードが外れて… 損害賠償はいくら請求される?
こちらは、実際にあった損害賠償請求例です。
公園で飼い犬のリードが外れてしまい、たまたま通りかかった方に飛びかかって転倒させ、全治3ヶ月の手首の骨折を負わせてしまった
さらに、目立つ部分に大きな醜い痕が残り、骨折の影響で手の関節が曲がらなくなるなどし、治療後も仕事ができなくなってしまった
ワンちゃんの事故 最多は「対人事故」
ワンちゃんの事故で最も多いのは「対人事故」で、全体の60%を占めています。
突然の事故によって法律上の賠償責任を負わないよう普段から正しいしつけや訓練をするように心がけましょう。
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また、先ほどの事例のような「散歩をはじめとする外出中」は、子どもやご年配の方、ワンちゃんが苦手な方など、自宅とは異なり様々な方と接触しやすい環境のため、少しの油断が大きな事故に発展してしまう可能性もあることを心に留めておきましょう。
※アニコム損保のペット保険で2023年度に受け付けた賠償責任事故を集計。
このようなときは要注意!よくある3つのケースと対策
悲しい事故を減らすため、「賠償責任事故の代表的な3つのケースと対策」をご紹介します。
【ケース1】お散歩中のすれ違いざま
ワンちゃんを連れている方、自転車を押している方、ランニングしている方などとのすれ違いざまに咬みついてしまう事故が多発しています。
これは、ワンちゃんが本能的に動くものに反応してしまう習性があるためです。
【ケース2】配達員や来客など訪問があったとき
玄関チャイムや人の気配で飛び出し、咬みついてしまう事故が多発しています。
こちらも、犬が祖先から引き継ぐ本能の表れで、知らない人が自分のテリトリー(縄張り)に入ってくることへの警戒が原因と考えられます。
【ケース3】撫でているとき、撫でようとしたとき
可愛いワンちゃんほど、撫でたくなるものですが、手が伸びてくると反射的に咬みついてしまうことがあります。
私たちと同じように、ワンちゃんも突然体を触られると「危険だ!」と感じ、身を守ろうとする本能があります。
また、突然でなかったとしても、人見知りや怖がりなワンちゃんは、知らない人が怖くて咬んでしまうことがあるため、より注意が必要です。
さいごに
わが子が他人や他のどうぶつさんを傷つけてしまう事故のリスクは日常生活の様々なシーンに潜んでいますが、そのほとんどは対策によって防ぐことができます。
もし事故を起こしてしまった場合、被害者に金銭的な補償はできても、被害者の身体に残った醜い咬み痕や後遺障害は消えることはありません。
悲しい事故を起こさないために、今回ご紹介した事故対策をぜひ参考にしてみてください。
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