2017.08.25
涼しい場所を見つけるのが上手なネコちゃんは、暑い夏でも快適に過ごす工夫をしています。そのため、夏場に熱中症を発症することは、比較的少ない動物です。ではどのような病気に気を付ければいいのでしょうか? 今回は夏に多い食中毒についてご紹介します。
1.夏場は食中毒に注意!
高温多湿な夏場は食べ物が腐りやすいので、食中毒を起こす子が比較的増える傾向にあります。食中毒の原因となる菌は、30℃~37℃といった温度を好みます。つまり、夏は菌にとってとても過ごしやすい季節なのです。いつもあげている食事でも、鮮度や質によって腐敗のスピードが異なるので、注意が必要です。
2. 食中毒の原因と症状
食中毒は、フードや食器内で増殖したサルモネラ菌、ボツリヌス菌、ブドウ球菌などの原因菌を、食事と一緒に食べてしまうことで引き起こされます。
これらの細菌は体内でさらに増殖して毒素を作りだし、腹痛、下痢、嘔吐、発熱、痙攣などを発症させます。その他、元気がない、背中を丸めてうずくまっている、食欲がない、よだれが出ているなどの症状が見られたときは要注意です。
3. 食中毒の予防方法
食中毒を防ぐには、フードを正しく扱うことがとても重要です。最近は保存料無添加のフードが増え、ネコちゃんにとっては安全な一方、食中毒菌にも嬉しいフードになっています。保存方法を徹底することで食中毒菌の増殖を防ぎましょう!
(1)ドライフードの場合
- 大袋での購入は控え、早めに使い切れる量のフードを購入する
- 袋が開いている状態で高温多湿な場所に保管しない
- 真空状態にできる容器で保存する
(2)ウェットフードの場合
- できるだけ一度で使い切る
- 保存する際は密閉容器に移し替えて冷蔵庫、冷凍庫で保存
- ご飯をあげているお皿のまま保存しない
ドライ、ウェットともに、食べ残しを放置することはとても危険です。人間の場合も同じですが、一度口を付けた食べものは唾液によって菌がどんどん繁殖します。可能な限り、お皿にご飯が残らない工夫をしましょう。食が細くいつも残してしまうネコちゃんは、食べ切れる少量を何回かに分けてあげると菌が繁殖しにくくなります。
また、食べた後の食器はきれいに洗ってから使用しましょう。少量でも食器に食べ物が残っていると、細菌が繁殖してしまいます。
夏はいつもよりネコちゃんの様子に注意を!
ネコちゃんは、普段から毛玉を吐いたり、ストレスから嘔吐したりすることが多い動物です。いつにもまして嘔吐や便の様子に注意して、異変に気づいたら早めに病院に行きましょう。