by 編集部 2026.07.01
「今日もいつものごはんだよ〜」
愛犬・愛猫の健康を考えて、毎日同じフードをあげている飼い主さんは多いのではないでしょうか。食べ慣れたごはんは、体調管理がしやすく、安心感もあります。でも、犬や猫にとっての食事は、栄養をとるためだけの時間ではありません。
この記事では、「食事という体験」という視点から、お腹の環境や食事の多様性について考えてみましょう。
【ご注意】
本記事には、既存の研究知見に加え、アニコムが研究・分析を通じて検討している内容も含まれます。記載内容は、現時点で獣医学的に確立した因果関係や効果効能を示すものではありません。
ごはんは、栄養だけじゃない。毎日の“体験”です。
犬や猫にとって、ごはんの時間は一日の中でも大きな楽しみのひとつです。もちろん、食事の基本は栄養をきちんととること。年齢や体格、体質、活動量に合ったフードを選ぶことは、とても大切です。
一方で、食事には香りや味、食感などを通じて、さまざまな刺激を得るという側面もあります。
いつもと違う香りに興味を示したり、ごはんの準備をすると駆け寄ってきたり。そんな反応も、犬や猫が食事を体験として楽しんでいるサインかもしれません。食事は栄養補給だけでなく、毎日の楽しみであり、飼い主さんとのコミュニケーションの時間でもあるといえるでしょう。
うんちが小さいって、本当にいいこと?
食事を最大限楽しんでもらうために、そして健康維持のために、フード選びに悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。
さまざまな種類のフードがあるなかで、うんちを小さくすることを重視した設計のものもあります。そのため、「うんちの量が少ない=良いフード」というイメージを持つ方もいるかもしれません。ただし、うんちの大きさだけでフードの良し悪しを判断するのは少し早いといえます。うんちは、身体から届く大切なお便り。色や形、硬さだけでなく、量にもさまざまなヒントが隠されています。うんちの量は、食事内容や原材料、食物繊維の量、消化吸収のされ方など、さまざまな要素によって変わります。
毎日のごはんと同じように、うんちにも少しだけ目を向けてみましょう。
おなかの環境は、毎日のごはんとも関係しています
おなかの中には、さまざまな細菌が存在しています。こうしたおなかの環境は、毎日の食事とも深く関係していると考えられています。また、おなかは栄養を吸収するだけでなく、身体を守る免疫とも深く関わっている場所です。
アニコムでは、免疫は“敵”だけでなく、“味方”も学習しているのではないかと考えています。そう考えると、いろいろな食材は、免疫にとっての「学習の教科書」のような役割を果たしているのかもしれません。
だからこそ、食事や食材の多様性にも目を向けてみることが大切だといえるでしょう。
毎日のごはんに、少し変化を加えてみる
その多様性を実現するためには、いつものごはんを基本にしながら、少しだけ変化を加えてみるのもひとつの方法です。たとえば、
・香りの違う食材を取り入れてみる
・食感に変化をつけてみる
・少量のトッピングを加えてみる
など。
アニコムでは、単調な食事は腸内細菌の多様性低下に繋がり得ると考えています。
※腸内フローラ測定に際したアンケートで回答いただいた、普段食べているフードの種類数別で多様性を比較。対象:0~3歳の犬 1種類(34,955頭)、2種類(3,292頭)、3種類(290頭)
そして、腸内細菌の多様性の低下は、嘔吐・下痢等の各種疾患にかかりやすいというアニコムの研究データもあります。
■条件:どうぶつ健活を2018年12月~2023年12月に実施した生体のうち、2021年6月~2023年12月始期の契約。
※期間保険料が0の生体を除く
※しにあの生体を除く
※採取前90日間無事故の生体に限る
※多様性2区分は当該品種の無事故基準の偏差値を用いる。
※契約件数が1,000件以上ある品種に限る
大きく食事を変える必要はありません。愛犬・愛猫の体調や好みに合わせながら、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
また、食事の時間は、飼い主さんとのコミュニケーションの時間でもあります。
「ごはんだよ〜」「おいちいね」「今日もよく食べたね」
そんな何気ない声かけも、愛犬・愛猫にとってはうれしい時間のひとつ。言葉の意味をすべて理解していなくても、犬や猫は声のトーンや表情、雰囲気から、たくさんのことを感じ取ってくれているのかもしれません。ごはんの時間は栄養補給だけでなく、お互いに向き合う時間でもあるのです。
まとめ
犬や猫にとって、ごはんは栄養をとるためだけの時間ではありません。おなかの環境を考えること。さまざまな食材や体験に触れること。そして、飼い主さんとコミュニケーションを取ること。毎日の食事には、たくさんの意味が詰まっています。
もちろん、食べ慣れたフードを続ける安心感も大切です。
そのうえで、香りや食感に少し変化を加えてみたり、いつもより少しだけごはんの時間を楽しんでみたり。毎日のごはんに目を向けることも、愛犬・愛猫の身体について知るきっかけになるかもしれません。
