お口が匂う……でも、“かわいいから気にしない”と済ませていませんか?

by 編集部 2026.07.01

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「最近、ちょっとお口がくちゃいかも……でも、それもかわいい」。そう思いながら、なんとなく日々の違和感を見過ごしてしまっていませんか?気になる口臭や歯の汚れは、お口の環境を見直すきっかけになることがあります。
この記事では、犬猫のお口の環境の特徴や、毎日のケアについてご紹介します。


【ご注意】
本記事には、既存の研究知見に加え、アニコムが研究・分析を通じて検討している内容も含まれます。記載内容は、現時点で獣医学的に確立した因果関係や効果効能を示すものではありません。

犬猫の歯周病は、身近なお口のトラブル

お口のトラブルと聞くと、「年を取ってから気をつければいいもの」と思う方もいるかもしれません。

・なんとなく口が臭う
・歯の表面が黄色っぽい
・歯ぐきが赤黒く見える
・食べ方がいつもと違う

こうした変化は、日々一緒に過ごしている飼い主さんだからこそ気づきやすいものです。口臭があるからといって、必ずしも歯周病とは限りません。けれど、「いつもと違うかも」と感じたときは、お口の環境を見直すきっかけになるかもしれません。

「虫歯じゃなければ大丈夫」と思っていませんか?


人のお口のトラブルというと、虫歯を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。一方で、犬や猫は人とはお口の環境が異なるため、歯垢や歯石、歯ぐきまわりのトラブルに注意が必要とされています。
だからこそ、「虫歯がないから大丈夫」ではなく、お口全体の状態に目を向けることが大切です。
歯の表面の汚れや歯ぐきの状態など、日頃からチェックしてあげましょう。

オオカミと現代の犬猫、お口事情はどう違う?


犬の祖先とされるオオカミなどの野生動物は、獲物を肉や骨ごと噛んで食べていたと考えられています。一方、現代の犬や猫は、ドライフードやウェットフードなど、食べやすく管理しやすい食事をとることが一般的。栄養管理や安全面で多くのメリットがある一方で、野生動物のような「噛むことによる自然な摩擦」は少なくなりやすいとも考えられます。

だからこそ、食事だけに頼らず、飼い主さんが日々のお口チェックやお口ケアを取り入れることが大切です。

ぬめりの正体? バイオフィルムってなに?

犬や猫の食器や水入れを洗うとき、「なんとなくぬめりが気になる」と感じたことはありませんか?こうしたぬめりの一因として知られているのが、「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の集まりです。

少し難しく聞こえますが、細菌などが集まって膜のような状態をつくったものを指します。お口の中には多くの細菌が存在しますが、通常は免疫機能と細菌がバランスを保ちながら存在しています。バイオフィルムが形成されると細菌が増えやすくなり、そのバランスが崩れることがあります。
犬や猫の食器や水入れは毎日使うものです。ごはんや水、唾液などが触れる場所だからこそ、日頃から清潔な状態を保つことが大切です。多頭で暮らしているご家庭では、それをより意識してみてもよいかもしれません。

食器や水入れの衛生管理も、お口の環境を考えるうえで大切な習慣のひとつです。

お口の健康、実は全身の健康にもつながっている?


「歯周病」と聞くと、お口の中だけの問題だと思われがちです。しかし近年では、お口の環境と全身の健康との関係について論じられることもあります。お口の中では、細菌や炎症に対して免疫が日々働いています。

アニコムでは、食べ物や細菌などが身体に入るとき、「何が入ってきたか」だけでなく、「どこから・どのような状態で入ってきたか」も重要ではないかと考えています。お口の中で炎症が起きている状態では、免疫も細菌などに対して普段より活発に働いています。そのような環境では、本来は害のない食べ物の成分などが体内に入った際にも、免疫がそれらを「敵」と誤って認識してしまう可能性があるのではないかとアニコムでは考えています。


■ヒトのグラフ調査対象:0~83歳 何らかの食物を摂取後60分以内に症状が出現し、かつ医療機関を受診したもの(n=6033)
※出典:消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業


上記の表のように、犬や猫がペットフードの主原料(鶏肉や牛肉)でアレルギーを起こしているのは、そういったことが原因のひとつなのかもしれません。
また、アニコムが歯周病に関連すると考えている細菌が消化管内から検出されたというデータもあり、お口とお腹の環境の関係、そして全身の疾患リスクへの関連についてもさらなる研究が必要であると考えています。


■条件:どうぶつ健活を2018年12月~2023年12月に実施した生体のうち、2021年3月~2022年12月始期の契約
※期間保険料が0の生体を除く
※しにあの生体を除く
※歯周病関連有病率は、歯周病_歯肉炎_乳歯遺残に起因するものに有病しているもの
■歯周病関連菌:保険金請求データとどうぶつ健活のデータを用いて選定した細菌


まだ分かっていないことも多くありますが、お口の健康を保つことは、健康管理を考えるうえで大切な習慣のひとつといえるでしょう。

今日からできる! 毎日のお口ケア習慣

お口ケアと聞くと、「毎日しっかり歯磨きしなきゃ」とプレッシャーに感じるかもしれません。でも、最初から完璧を目指さなくても大丈夫です。まずは、愛犬・愛猫に合った方法で、できることから始めてみましょう。



1. 口元に触れる練習をする

まずは、口元を触られることに慣れてもらいましょう。「触られる=嫌なこと」にならないよう、ほめながら、短い時間で終えるのがポイントです。


2. 歯磨きシートやガーゼでケアする

慣れてきたら、歯磨きシートやガーゼを使って歯の表面をやさしく拭いてみましょう。まずは前歯や犬歯など、触りやすい部分から始めるものがおすすめです。


3. 歯ブラシにチャレンジ

さらに慣れてきたら、犬猫用のやわらかい歯ブラシに挑戦してみましょう。


4. 食器や水入れを清潔に保つ

毎日使う食器や水入れに気を配ることも、お口まわりのケアの一部と考えるのが大切です。


5. お口のケアアイテムを上手に取り入れる

そのほか、動物病院や専門スタッフに相談しながら、愛犬・愛猫に合うグッズを取り入れてみましょう。

まとめ

犬や猫の口臭や歯の汚れは、「かわいいから大丈夫」で済ませてしまいがちな、小さな違和感かもしれません。しかし、そうした変化は、お口の環境を見直すきっかけになることもあります。毎日のお口チェックや食器の衛生管理など、できることから少しずつ始めてみましょう。愛犬・愛猫のお口の健康を守ることは、日々の健康管理を考える第一歩になるかもしれません。

犬のお口のにおいも、その子らしさの一つ。
でも、大切な健康のサインでもあります。

かわいいからこそ、毎日のお口ケアを。

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