by 編集部・中野 2021.03.23
ペットを飼う上で必然となるお金。ペットに対して、みんなは年間でどのくらいの費用をかけているのでしょうか? アニコム損保が発表した2020年の一年間にペットにかけた年間支出費用を調査した内容をもとに、犬・猫・うさぎ・鳥・フェレットの飼育費用を大発表! 2020年は新型コロナウィルスの影響により、私たちの生活も外出自粛をしたりと例年とは少し違った一年でした。ペットにかける支出費用はどのように変わったのでしょうか。支出費用の推移から見えた、ペットとの向き合い方の変化もご紹介します。
【犬・猫】ペットにかける年間費用2020
アニコム損保の調査によると、犬にかける年間費用は338,561円、猫では164,835円でした。各項目の費用が犬の方が猫より高いことと、犬ならではの費用といえる「しつけ・トレーニング料」「ドッグランなど遊べる施設」があることから、倍以上差が出ています。
前年比は犬で110.4%、猫で103.9%とやや増加していました。
おうち時間増加の表れ!? 「ケガや病気の治療費」は犬猫ともに増加
犬猫ともに前年に比べ、「ケガや病気の治療費」が増加していました。 2020年はコロナの影響で外出自粛や在宅勤務など、家で一緒に過ごす時間が増えたことから、ペットの些細な変化に気づき、病院に連れていくことが多くなった結果といえるかもしれません。
犬猫ともに増加した項目は「サプリメント」「シャンプー」「予防費」
「ケガや病気の治療費」以外に犬猫ともに増加した項目は、「サプリメント」「シャンプー」「予防費」で、いずれもわが子の健康を気にかけているからこその項目でした。特に、猫の「サプリメント」は前年に比べ、倍以上の結果となっています。
「シャンプー」の増加も、コロナの感染予防対策に関連して、今まで以上にわが子に対しても清潔にすることを気にかけた結果なのかもしれません。「治療費」同様、わが子と過ごす時間が増えたからこそ、費用が増加した項目と言えそうです。
犬猫ともに大幅に減少した項目は「ペットホテル・ペットシッター」、前年の半分以下に
犬猫ともに半減したのは「ペットホテル・ペットシッター」で、前年の半分以下となっています。外出自粛により旅行などに行けなかった人が多かったことが伺えます。
その他、犬猫ともに減少した項目は「洋服」「ドッグラン」「防災用品」「光熱費」でした。「光熱費(飼育に伴う追加分)」の減少からも、外出自粛や在宅勤務などで在宅時間が増え、ペットの留守番時間が減ったことなども考えられます。
来年の支出見込みは「変わらない」が約半数、続いて「増える」が約3割
今年、2021年の費用は「変わらない見込み」と答えた方が約半数、続いて多かったのが「増える見込み」で約3割でした。
増えそうと答えた飼い主からは「コロナが落ち着けば一緒に旅行に行きたい」や「コロナが落ち着けばイベント参加や旅行ができると思われるため」といった声が寄せられていました。心置きなく、愛犬と一緒に旅行やお出かけできるようになる日が待ち遠しいですね。
【犬】体の大きさ別にみる年間費用2020
犬の体の大きさ別に見る年間費用についてご紹介します。
「フード・おやつ」では、大型犬は小型犬の約3倍!
犬の大きさ別に支出した費用を見てみると、基本的には大きさに準じてそれぞれの費用も高くなっています。特に、「フード・おやつ」では、大型犬は小型犬の約3倍で、体の大きさに比例して支出も大きくなっています。また、「しつけ・トレーニング」にかける金額も、体の大きさに準じた結果となっています。
小型犬が高いのは「洋服」、中型犬は「治療費」
反した結果となったのは、「洋服」で小型犬が最も高く、大型犬が最も低い結果となりました。 また、中型犬が最も多い支出となった項目は、「病気やケガの治療費」でした。
3割以上の飼い主が「美容院」「医療費」は自分よりもペットに多くかけている!?
自分自身よりも、ペットに費用をかけている項目についてご紹介します。
「美容院」と「医療費」は3割以上の飼い主が自分よりもペットにかけていることがわかりました。
その理由には「自分は2~3ヶ月に1回だが、愛犬は月1でトリミング。」「美容院代は犬の方が高い。」「健康を保つ上で、トリミングも必要不可欠。医療も人とは違い、様子見ができないため。」「こまめに健康診断をし、軽度の異常でも積極的な治療を行なっているから。」などが挙げられていました。
その他にも、「できることは全てしてあげたい。」「少しでも長く一緒にいたいから。」といった愛のある回答が多く寄せられました。
ペットはわが子であり、家族の一員で大切な存在であることがよくわかります。
【うさぎ・鳥・フェレット】ペットにかける年間費用2020
小動物のうさぎ・鳥・フェレットについてもご紹介します。
最も費用が高かったのはうさぎで、年間83,612円。次いで、フェレットが年間66,458円という結果になりました。
犬猫より高い「光熱費」
うさぎ・鳥・フェレットすべてで、飼育に伴い追加でかかる「光熱費」は犬猫よりも高くなっています。 犬猫が13,000円程度であるのに対して、うさぎは22,419円、フェレットは18,000円、鳥は16,752円と上回っています。小動物は、体温調節が苦手な種も多く、マットやヒータなどで保温したり、エアコンでの温度調節が欠かせないので、体は小さくても光熱費は意外とかかることがわかります。
犬猫に比べ、フードや治療費などの費用は、体が小さい分、犬猫ほどかかりません。そうは言っても、犬猫と同様に飼育には手間もかかれば費用もかかります。一般的に犬猫に比べ、飼いやすいと言われている小動物ですが、安易に考えることなく備えてあげたいですね。
どんなときも、ペットを守ることができるように備えを
ペットを飼うと、必ずお金がかかります。今回ご紹介した費用は平均値ですので、もしご自身のペットがケガや病気になればさらに費用がかかってくる可能性もあります。もちろん、ペットだけでなく、ご自身もいつ何があるかわかりません。例えば、急遽入院することになれば、ペットをホテルや病院に預けることになるかもしれません。1日、2日という短期ではなく、1週間以上の長期に渡るかもしれません。自身の医療費だけでなく、ペットのホテル代もダブルでかかることになるのです。
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で、いつ何が起こるかわからないと多くの人が改めて身に染みて感じたのではないでしょうか。どんなときも、ペットを守ることができるよう飼い主として金銭面はもちろん、あらゆる備えをしてあげたいですね。
2021年はどんな一年に?
2020年は支出費用の推移からも家族であるペットと過ごす時間が増えた一年であったことが伺える結果となりました。2021年はどのような一年になるのでしょうか。今年はおうちに限らず楽しい時間が増えるといいですよね。犬と暮らしていれば愛犬と一緒に旅行に行ったり♪ その他の動物種の場合は一緒にお出かけはなかなか難しいかもしれませんが、飼い主自身が遠出したり外食を楽しんだり…♪ 昨年みんなで我慢した分、今年はみんなが健康で豊かな時間を過ごせる一年になることを願います。