タイマイ ~「鷹のくちばし」と呼ばれるウミガメ~

2017.04.07

南太平洋に現れた、光るウミガメ

南太平洋ソロモン諸島で、発光ウミガメが発見されました。7 月下旬、海洋生物の調査を行っていた米国の研究チームが遭遇したのです。サンゴや海にすむ魚が蛍光発光することは知られていましたが、爬虫類の発光が確認されたのは初めてのことだそう。


緑と赤の蛍光色を放っていたというそのカメは、ウミガメ科のタイマイ。


生物が発光するのは、身を守るため、獲物を見つけたり引きつけたりするためなど理由がありますが、タイマイがなぜ発光しているのかは、まだはっきりとはわからないそうです。発見者は、その謎を解明するために研究を進めたかったそうですが、タイマイは数が少なく、厳重に保護されているので研究対象に向かないとのことで、近縁種のアオウミガメを研究することを検討中だそうです。


黄褐色に黒の斑模様の甲羅が美しい

ウミガメは、この他に約7種が現存しており、日本にはタイマイ、アカウミガメ、アオウミガメの3種が産卵に訪れています。タイマイはサンゴ礁近くの砂浜で産卵し、1回の産卵で60~200 個の卵を産むと言われています。頭が細長く、口元は鳥のくちばしのようにとんがっているのが特徴で、他のウミガメと簡単に見分けることができます。英名で「ホークスビル(鷹のくちばし)」と呼ばれているのも納得できますね。黄褐色に黒の斑模様があるタイマイの甲羅は、他のカメと比べて美しく、「べっこう細工」の原材料として使われています。べっこうは温めると自由に曲がるという特性があり、これは人工では作ることができない複雑な構造です。べっこう細工は大切な伝統工芸ですが、タイマイの保護はもっと重要ですよね。メガネのフレームやアクセサリーなどでべっこう細工に触れることがあったら、海を泳ぐタイマイの姿を少し、思い出してみてほしいものです。


【タイマイ】
Eretmochelys imbricate タイマイ カメ目 ウミガメ科 タイマイ属
太平洋・大西洋・インド洋の熱帯の海に生息する。絶滅危惧種。
体長およそ90cm、体重は平均60kg の中型のウミガメ。
主にカイメンを食すが、サンゴや甲殻類海藻も食す。日本での産卵場所は沖縄島以南の南西諸島といわれているが、その数は少ない。

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