食べものの多様性 ~その1 ヒトとどうぶつの味覚の違い~

2017.10.17

毎日の楽しみのひとつは、食べること。美味しいものを食べると幸せな気分になりますし、おうちのどうぶつが一生懸命食べている姿を見ていると微笑ましく思います。


食べるという行為自体はヒトもどうぶつも共通ですが、味の感じ方についてはどうでしょう? 私たちと同じように味を感じているのでしょうか?



味覚は生きるためのセンサー

ヒトの味覚には、甘味、塩味、旨味、酸味、苦味の5種類があります。 それぞれの味は、私たちに以下のような情報を伝えてくれています。


  • 甘味:主にエネルギー源となるもの
  • 塩味:体液バランスに必要なミネラル
  • 旨味:生物に不可欠なアミノ酸
  • 酸味:腐敗したもの
  • 苦味:毒物

私たちは生きていくためにさまざまなものを食べるため、味覚が体にとって必要な栄養素を探し、安全に摂取するためのセンサーとして働いているのです。



ワンちゃんは塩味を感じない

ヒト以外のどうぶつも、ヒトと同じように5種類の味を感じるのでしょうか?


答えはNO。すべてのどうぶつが5種類の味を感じるわけではありません。例えば、ワンちゃんは塩味は感じません。それは、ワンちゃんが野生環境で肉を食べていたときは、ミネラルが含まれる血液なども一緒に体内に摂り込んでいたため、塩味を感じて他の食べ物からミネラルを探して摂る必要がなかったからです。



ネコちゃんは酸味と苦味に敏感

一方、ネコちゃんは塩味と甘味を感じませんが、酸味と苦味には敏感です。ネコちゃんは完全肉食なのでエネルギー源は肉、そうすると塩味や甘みを感じる必要はなく、肉の腐敗を感じるための酸味や苦味は重要なのでしょう。


このように、同じ「味覚」についても違うどうぶつで比べることで、そのどうぶつの持つ特性や、環境に対応するために進化してきた過程がより見えてくるのです。


◎監修  アニコム管理栄養士、医師 立川亜理沙

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