2019.11.13
具合が悪くても、隠してしまいがちなネコちゃん。病院に連れていく機会がなかなかないという飼い主さんも多いのでは?ネコちゃん自身も、ワンちゃんのにおいや鳴き声がする動物病院はできれば一生、行きたくないところでしょう。
そんなネコちゃんでも、気に入ってくれそうなキャットファーストな病院がありました!どんなところがキャットファーストなのか、レポートします! 今回は、愛猫家でもある鈴木遊大先生に案内していただきました。
キャットフレンドリー認定されている
▲「キャット・フレンドリー・クリニック」の認定証。「ゴールド」を取得している
東京メトロ丸の内線の新宿御苑前駅から、歩いて8分程度のところにある「新宿御苑前どうぶつ病院」。この2階が猫専用のスペース。正面玄関に向かって左側に外階段があり、直接2階へ行ける作りになっています。つまり「猫専用の入り口」があるわけです。入ってすぐに目に入ってくるのが、「キャット・フレンドリー・クリニック」の認定証でした。
「キャット・フレンドリー・クリニック」とは、国際認定機関である国際猫医学会(ISFM)によって確立された「猫にやさしい病院」の国際基準の規格。
認定基準にはゴールド、シルバー、ブロンズの3つの段階があり、同病院は「ゴールド」を取得しています。
認定基準はいくつかありますが、たとえば、「優しく親身にかつ、思いやりのある方法で猫を扱うことを心得る」、「猫の病気の診断・治療に必要な水準を満たした設備を有する」などがあげられます。設備面での基準については、この後でも触れていきます。
キャットウォークが設置されているスペース
▲キャットウォークが設置されたスペース
▲キャットウォークが設置された壁の反対側には大木を模した内装が施されている
入口と診察室の間に設けられたスペースには、キャットウォークが設置されていました。「ここは、ホテル預かりの子を遊ばせるのに使っています」(鈴木先生)。こんなところで飛び回れたら、ネコちゃんも気持ちいいでしょうね! 他にも、猫の譲渡会の会場として貸し出すこともあるそうで、イベントスペースとしても活用されています。ウッディな雰囲気の内装が、病院だということを忘れさせてくれそう。
待合室のイスの下には隠れ場所が!
▲いかにも猫が好みそうなあなぐら的スペース
キャットウォークのあるスペースを抜けると診察室があります。待合室が、これまたキャットファースト。ベンチの下に「隠れられる場所」があるのです。
猫は狭いところが好き。緊張していればなおさら「どこかに身を隠したい」という気持ちになるもの。そんな猫の気持ちに応えてくれるスペースなのです。
▲ワンちゃんと共用の診察室よりも、あえて少し小さめのスペース。猫にとっては落ち着ける空間
「何も置かない」「何もない部屋」がある!
▲「何もない部屋」を確保することも認定基準のひとつ
診察台と椅子以外は何もない、贅沢な診察室がありました。
「何にもない個室を作っておくことも、キャット・フレンドリー・クリニックの基準のひとつなんです」(鈴木先生)
どうしても暴れてしまう子のために、こうした部屋が必要なのだそう。物があるとケガをする危険性もあるし、棚などがあると隠れてしまったりして、診療が進みません。「何もない部屋」は、ちょっとビビりな子のための特別なはからいなのですね!
猫が安心して治療を受けられる
今回、案内してくださった鈴木先生をはじめ、他にも愛猫家の先生が対応してくれるので安心してわが子を託せます。認定基準に「優しく親身にかつ、思いやりのある方法で猫を扱うことを心得る」とあるように、鈴木先生の接し方がまさにキャットファースト。怖がったり、緊張したりしてどうしても落ち着かない猫は、一回、抱っこをして安心させてあげるそう。
愛猫家の筆者としては、こんなキャット・フレンドリーな病院が、もっと増えることを願います!
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