アルパカ~豊かな表現力で感情を表す、モフモフどうぶつの象徴~

2017.10.05

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ひとりでいると体調を崩す寂しがり屋さん!?

古代インカ帝国時代から家畜化され、ヒトとともに暮らしているアルパカ。もっふもふの毛がたまりませんよね。ウールの中でも最高品質であるアルパカの毛は、弾力があって保温性が高いのが特徴です。


アルパカとよく似た動物に「ラマ」がいますが、ラマのほうが体が少し大きく、毛が短いのが見分けるポイントです。また、ラマは主に使役動物として育てられてきましたが、アルパカは被毛の収穫を目的に飼育されてきました。主に草や苔を食べる草食性で、他のラクダ科と同じく、反芻胃を持っています。上の前歯がなく、代わりに硬直化した皮膚があるというのも、身体的特徴のひとつです。


とぼけた表情でおっとりしている印象ですが、怒ると少々行儀が悪くなります。どんな行動に出るかというと、ツバを吐くように胃の内容物を吐きかけるのです。この内容物は強烈な匂いを放つので、外敵から身を守る一種の武器といえるでしょう。


基本的には穏やかな性格なので、ペットとして飼う人もいます。ただ、基本的に群れる習性があるので、1頭飼いが難しく、多頭飼育が望ましいとされています。1頭で過ごしていると、神経質になり、体調を崩しやすくなるケースが多いといいます。


イタリアのアルパカ協会では、放牧するのであれば、5匹のアルパカに対して1ha以上の土地を与えることを推奨しています。屋内で飼う場合には1頭あたり2畳以上の面積が必要としています。


ハッピーなときはスキップで感情表現

いつもぼーっとしていそうなアルパカですが、実はとっても感情表現が豊かなどうぶつなのです。よく知られているボディランゲージには、次のようなものがあります。


  • 耳を立てる…不安、警戒心
  • 耳を後ろに寝かせる…恐怖心、怒っている、体調が悪い
  • ピョンピョン飛び跳ねる…嬉しい、ハッピー
  • 唇を盛り上げる…イラついている
  • しっぽを丸め込む…不安、怖い


不安だったり、恐怖心を抱いているときの感情表現が多いのは、基本的に臆病な性格だからでしょうか。できたら、ピョンピョン跳ねている姿を見てみたいものですね。


アルパカを飼育している動物園は全国各地にあるので、ぜひ出かけてみませんか。



【アルパカ】
偶蹄目ラクダ亜目ラクダ科/Vicugna pacos
南アフリカのアンデス山脈より西側に分布。標高の高い山岳地帯に生息する。基本的に集団で暮らし、一夫多妻制。支配的な雄は、5~10頭もの雌とハーレムを形成する。体長は150~175cm、標準的な体重は50kg前後。時速40km前後の走力がある。
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