犬の熱中症は『屋外×昼過ぎ×晴れ×25℃以上』に要注意!

by 編集部 2023.07.03

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アニコムでは、「犬の熱中症」について、過去に熱中症の経験のあるワンちゃんと暮らす飼い主さんにアンケートを実施し、犬の熱中症が起こった場所や時間、気づいたきっかけなどを聞きました。 この記事を参考に、油断せず熱中症予防を心掛けていただければと思います。

熱中症は、屋外だけでなく自宅内でも起こる!

発生場所を示す円グラフ

熱中症というと、炎天下の屋外で発生するイメージがあるかもしれませんが、屋外だけでなく自宅での熱中症にも十分注意する必要があることがわかります。また、外出した際の「車の中」にも注意が必要。愛犬を車の中に一人にするのは絶対に避けてください。

熱中症が発生しやすい時間帯は「昼過ぎ」がピーク!

熱中症発生の時間帯

犬の熱中症の発生時間は、「昼過ぎ(12~15時)」という時間帯が一番多い結果に。一日の中で最も気温が高くなる時間帯は、より一層注意が必要です。

熱中症が発生しやすい天気は、「晴れ」の日!

熱中症発生時の天気

熱中症が発生したときの天気は「晴れ」の日だったという回答が、全体の約3分の2を占めました。太陽が出ていれば、その分地面も熱くなり、気温も上昇します。また、「曇り」の日の熱中症も全体の約4分の1を占めているので、夏の間は天気に左右されず、常に熱中症のリスクと隣り合わせだという認識を持つことが重要です。

熱中症になったときの気温は、「25℃」以上が約8割!

熱中症発生時の気温

犬が熱中症になったときの気温については、「25~30℃」が約半数、「30~35℃」が4分の1という結果になりました。25℃というと、半袖で心地いい程度の気温です。人にとっては熱中症になるほど致命的な暑さではなくても、毛皮を着ている状態に等しい犬の場合は、熱中症になるリスクが十分にある気温だといえます。

まさか「わが子が熱中症になるとは思っていなかった」!

予想できたか

7割の方が、わが子が熱中症になることを「全く予想していなかった」と回答。 株式会社タニタの調査※によると、人では5人に1人が「熱中症にならない自信がある」と答えていますが、同社は「自分は大丈夫という過信は禁物だ」とも伝えています。これは犬の熱中症でも同じことが言えます。犬は、自分で予防することができないので、飼い主が気をつけることが必要です。


※株式会社タニタ:熱中症に関する意識・実態調査 2021(2021年7月19日)

熱中症に気づいたきっかけは、「呼吸が荒かった」

熱中症に気づいたきっかけ

犬の熱中症に気づいたきっかけは、「呼吸が荒かった」が最も多く、「ぐったりしていた」「体が熱かった」が続く結果になりました。 明らかにいつもと違う状態であれば比較的すぐに気づいてあげることができますが、近くで確認しなければ分からない熱中症のSOSが出ている可能性もあります。わが子に少しでも異変が見られた場合には、様子を見過ぎず早めに動物病院を受診することも重要です。



熱中症を経験したからこそ、気を付けていることは?

気を付けていること

最も多かったのが「部屋の気温管理」。熱中症のおよそ半数が自宅内で起きていることもあり、まずは部屋の気温を徹底して管理する方が多いです。 次いで「お散歩に行く時間」、「わが子の様子観察」なども多く回答がありました。犬の熱中症予防のためには、決して特別なことを行う必要はなく、飼い主の意識を変えることが一番重要です。

実際に熱中症を経験したワンちゃんの飼い主さんの声

いつもの散歩道でも油断は禁物!

里山の木が茂っているいつもの散歩道で、直射日光を避けられるから大丈夫だろう、今までも大丈夫だったし。そういう油断からかわいそうな目に遭わせてしまいました。いつもより呼吸が非常に荒く、少し歩くと草の中に身を伏せるようにし、普段と違う様子でしたが、もうすぐ家だからと炎天下の道路を歩いているうちに、しゃがみ込んで歩けなくなってしまいました。
とにかく暑い時間は絶対散歩に行かない、油断しないで少しでも異変があれば熱中症を疑ってすぐ対応する、それしかないのかなと思います。
(11歳のゴールデン・レトリーバーの飼い主 Iさん)

気候の変化にも要注意

熱中症になってしまったのは2月で、前日と比べて急に暑くなった日でした。いつも通り30分以上散歩していた帰りに急に座り込み、話かけても意識がもうろうとし倒れてしまいました。時期的に熱中症はまったく気にしていなかったのですが、気温差が激しい時期は体が慣れてないので注意が必要だそうです。
自分の不注意で生死にかかわる体験をさせてしまいました。幸い動物病院が自宅の近くにあるので、倒れてすぐに抱きかかえて連れて行き治療していただきました。水分補給の大切さ、気候の変化などに気を付けて、少しでも愛犬の様子がおかしいと感じたら悩まずに動物病院に行く事をおすすめします。
(1歳のフレンチ・ブルドッグの飼い主 Tさん)

停電時に熱中症になってしまうことも

台風の影響で停電になり、エアコンが使用できない状況でした。停電当時は、窓を開けていたのですが、熱い風しか入らず、扇風機も使えませんでした。その経験から、ポータブルバッテリーと電池駆動の扇風機を購入して、もしもの時に備えています。
(4歳のトイ・プードルの飼い主 Sさん)

エアコンのタイマー機能は便利だけど…

夜、エアコンをタイマーにしていました。窓を開ける事もなく、扇風機を弱でまわしていたのですが、サマーカット前だったのでロングコートのダックスには暑かったんだと思います。朝起きたら首がダラっとして普段と違うので、急いでかかりつけの病院に連れていきました。身体を冷やしてもらい、点滴をして休ませたら元気になりました。
(15歳のミニチュア・ダックスフンドの飼い主 Tさん)

お出かけはテンションが上がりがち

普段のお散歩コースではなく、少し涼しい山に散歩に行きました。途中まですごく喜んでいたのですが、復路で少し歩いては立ち止まりを繰り返していたので、水分を与えながら下山。車の中で呼吸が荒くなり病院へ行ったところ、熱中症に…。合併症で腎臓病にもなってしまいました。愛犬のサインを見落としていた飼い主の責任です。散歩中喜んでいると思っていたのですが、普段より無理をさせていたんだと反省しています。
(4歳のキャバリアの飼い主 Hさん)

熱中症での保険金請求は、毎年800件も!

犬の「熱中症」によるアニコム損保への請求件数は、例年800件ほどにものぼります。熱中症は、飼い主が日々の愛犬との生活の中で意識してあげることで防げる病気です。愛犬の暮らす環境が本当にベストなものか、常に考えてあげることが熱中症の予防に繋がります。今年の夏も、愛犬と楽しく過ごせるよう、熱中症予防に取り組みましょう!


・調査期間:2021年7月21日~8月11日

・調査対象:アニコム損保のペット保険に契約している犬のうち、2019・20年度に熱中症で保険金請求のあった方にWEBアンケートを実施(有効回答数37)

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